2020年、自動車に原子力発電所128基分の電力を蓄えることができるようになる──。これは決して絵空事ではない(図1)。世界では8億台ほどの自動車の保有台数がある。このうち、2020年に、市場のわずか0.3%が電気自動車(EV)、1%がプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)になったと仮定すると、EVが240万台、PHEVが800万台となる。これらの車両に搭載される2次電池に蓄えられる電力量は1億2800万kWhにも上る。この電力を1時間ですべて利用した場合、原子力発電所128基分の出力を得られる計算になる。日本でも同様の比率で普及したとすれば、同11基分の出力に相当する。
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