Yoon-Woo Lee氏

 2002年は半導体業界の中で最も欠かすことができない企業になったと自負している。調査機関の米iSuppli社が2002年12月に発表した資料によれば,世界で2位に位置した。2001年に対して50%に近い成長によって達成したポジションである。TFT液晶パネルの世界でも,1998年以来トップの位置にいる。

 2003年のビジネス構想の中心にあるのは,モバイルとブロードバンド・ネットワークである。最近,ディジタル革命の流れの中,製品をはじめマーケティングや顧客にいたるすべてが変化しており,これらの中心にあるモバイルとネットワークに重点を置く。

 2003年の半導体市場はパソコンの緩やかな需要回復と,新しく脚光を浴びているPDA市場の成長に支えられて約10%の成長を期待できる。DRAMは,小幅ながら供給不足になると見ている。したがって,われわれはフラッシュ・メモリー,低電力メモリーなどのモバイル関連ビジネスを強化していく方針である。DDR2,ラムバスなどの高性能DRAMでのシェアは持続的に拡大する。NAND型フラッシュ・メモリーは2002年にトップに立った。この製品は,今後,用途が広がり,大きな成長が期待できる。

 この他,モバイル分野でSoCビジネスに注力する。PDA向けLSI,LCDドライバLSI,スマート・カード向けなどである。また,広帯域ネットワーク関連事業の本格化に向けて,ディジタル・テレビやセット・トップ端末向けのマイクロプロセサ,マルチメディア環境での動画像処理用SoCにも積極的に対応する。

 設備投資は2003年,300mmウエーハ専用ライン「No.12」を本格稼働させる。これを基に,半導体事業の競争力を引き続き強化する。(談)


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