「ダイソンする」
今後は掃除機以外の商品も手掛けていく。2000年にはドラム式洗濯機の開発にも成功した。従来の洗濯機の機構では衣類を十分にこすり合わせていないため、洗浄に時間がかかっていた。むしろ手洗いの方が効率的に汚れを落とせる。これに気付いた当社のエンジニアが手洗い動作を再現する技術を開発し、衣類を傷めず、短時間で汚れを落とす洗濯機を実現した。
新しい分野に取り組むのは総合家電メーカーになりたいからでも、売り上げを増やしたいからでもない。既存の製品と根本的に異なるテクノロジーを生み出し、それによって顧客の生活を改革したいと考えるからだ。かつて米ゼロックスが初めてコピー機を開発し、市場で広く使われるようになったとき、「コピーを取る」という行為は「ゼロックスする」という単語で表現された。私もそのように「ダイソンする」という動詞が世の中に定着するようにしていきたい。
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