サイクロン式の掃除機、ファンのない扇風機など、独創的な製品を競合他社より大幅に高い価格で販売することで急成長した英Dyson社。1993年に創業した同社は、わずか20年弱で英国を代表するメーカーになった。売上高も1000億円を超える。その創業者、ジェームズ・ダイソン(James Dyson)氏は、学生時代にデザインを学び、製品デザイン、研究開発、エンジニアリングを企業の成長エンジンとして最重視する。ダイソン氏がこれまで歩んできた軌跡、そしてさまざまな場面における提言には、かつての勢いを失いつつある日本の製造業関係者が学ぶべき点が多く秘められている。

James Dyson(ジェームズ・ダイソン)
英Dyson社 創業者/チーフエンジニア
James Dyson(ジェームズ・ダイソン) 1947年、英国ノース・ノーフォーク生まれ。王立美術学校(RCA)を卒業後、上陸用高速艇や園芸用品を開発した後に、サイクロン技術を取り入れた掃除機を発案する。
1993年にDyson社を設立。著書に「逆風野郎!ダイソン成功物語」(日経BP社刊)などがある。
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