民生機器で普及しているEthernetを、自動車分野でも今後広く利用する動きが始まっている。2008年ごろから自己故障診断用に用いられていたが、2013年以降、周辺監視用のカメラ・システムや運転支援システム、映像伝送の用途にまで広がりそうだ。将来的には、車載ネットワークのバックボーンにも利用される可能性が出てきた。本連載では、車載Ethernetに関連する情報を紹介する。
車載Ethernetが変える、クルマの未来
目次
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自動車にまで用途広がるEthernet
Ethernetは、パソコンなどの民生機器やサーバーなどの通信機器だけでなく、さまざまな分野の機器に広がりつつある。中でも今後急成長を見込まれているのが、自動車内のECUや電装品同士を接続する「車載LAN」規格への適用である。
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Ethernetがクルマに載る(その9)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)車載Ethernetの普及に向けて、物理層ではデータ伝送速度の向上も必要になる。情報系用途でのデータ容量増大に対応したり、車載LANのバックボーンで利用可能にしたりするのが目的だ。直…
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Ethernetがクルマに載る(その8)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)BroadR-Reachに対抗するのが、OBD用途向け物理層LSIを手掛けるMarvell社やMicrel社だ。両社はそれぞれ、OBD用途での実 績を武器に、カメラ・システムや情報系…
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Ethernetがクルマに載る(その7)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)BroadR-Reachは、そもそも「車載用途ではなく、ホテル内などのネットワーク・システム向けに開発されたもの」(車載Ethernetに詳しいある技術者)だという。数年前に、輻射さ…
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Ethernetがクルマに載る(その6)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)車載用途での利用拡大に向けた課題のうち、導入コストとデータ伝送速度に関しては、物理層で解決する動きが活発化している。
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Ethernetがクルマに載る(その5)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)Ethernet AVBの現行仕様は、情報系での利用が可能な一方で、制御系に用いるにはリアルタイム性やフェイルセーフの点で「難がある」(トヨタ自動車)。そこで、2014年以降に策定完…
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Ethernetがクルマに載る(その4)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)期待が高まるEthernetだが、車載用途で利用するには、(1)リアルタイム性、(2)フェイルセーフ、(3)導入コスト、(4)データ伝送速度の面で課題がある。中でも、リアルタイム性と…
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Ethernetがクルマに載る(その3)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)Ethernetが車載用途でも導入される大きな要因は、高速な通信速度と拡張性の高さにある(図1)。一般的なEthernetであれば、電気信号の利用で1Gビット/秒まで、光信号の利用で…
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Ethernetがクルマに載る(その2)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)Ethernetが車載用途で普及することで、自動車の環境は民生機器に近づいていく。例えば、高画質のデジタル映像を複数の機器で利用したり、移動体通信を通じたクラウド・サービスを活用した…
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Ethernetがクルマに載る(その1)
リアルタイム性とフェイルセーフを確保
出典:日経エレクトロニクス,2012年8月6日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)自動車内のECUや電装品同士を接続するネットワーク、いわゆる車載LAN規格に「Ethernet」を利用しようと、自動車業界が舵を切り始めた。Ethernetは、既に2008年ごろから…
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車載Ethernetの基礎知識(下)
1Gビット/秒を見据えた議論が始まる
車載Ethernetの普及に向けては、物理層ではデータ伝送速度の向上も必要になる。情報系用途でのデータ容量増大に対応したり、車載LANのバックボーンで利用可能にしたりするのが目的だ。直近の目標は、1Gビット/秒の仕様を策定すること。
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車載Ethernetの基礎知識(中)
物理層でコスト削減を図る
車載用途でのEthernet利用拡大に向けた課題のうち、コストに関しては物理層で解決する動きが活発化している。
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車載Ethernetの基礎知識(上)
データリンク層でリアルタイム性とフェイルセーフを確保
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トヨタが車載Ethernetを推進、標準化活動も戦略的に開始(後編)
トヨタ自動車がEthernetに白羽の矢を立てた背景には、クルマの安全性を高めるために車両の運動制御の向上が求められ、より高速かつ高信頼性の通信ネットワークが必要になってきたこと、情報系LANでは音声や映像の同時ストリーミングが必須になること、周辺監視カメラの搭載増加に伴って通信量が増大しているこ…
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トヨタが車載Ethernetを推進、標準化活動も戦略的に開始(前編)
出典:日経エレクトロニクス,2011年6月27日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります) トヨタ自動車は、Ethernetをベースにした新しい車載LANインタフェース規格の策定に動き出した。ルネサス エレクトロニクスや米Broadcom社と組み、国際標準化に向けた活…