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第12回:戦略5--クリーンルームには我慢させる(上)

日立電線 高砂工場

高野 敦=日経ものづくり,高田 憲一=日経ものづくり
2012/08/07 00:00
出典:日経ものづくり、2011年7月号 、pp.38-65 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 大量の電力を使うクリーンルーム。日立電線の高砂工場(茨城県日立市)は、そのクリーンルームの空調の消費電力を約30%削減した。カギは、冷凍機の制御にある。

 同工場は、電線や無線システム関連製品、化合物半導体など、幅広い製品を造っている。その中で、化合物半導体は生産ラインの敷地面積は小さいものの、消費電力は工場全体の半分以上を占めている(図1)。この化合物半導体の製造工程の消費電力をいかに下げるかは、恒常的に抱えていた課題だった。

図1●高砂工場で造る化合物半導体
写真は、ガリウム・ヒ素のウエハー。LEDや基板の材料として使われる。
[画像のクリックで拡大表示]

 クリーンルームの単位面積当たりのエネルギ消費量は「一般的なラインの3~4倍」(同社産業インフラ事業本部生産技術部主管技師、建設・空調・省エネルギー技術管掌の田代完二氏)に達するという。その大部分は、空調のための電力である。クリーンルームで造る製品は温度条件が厳しいことが多い上、温度を常に一定に保たなければならないからだ。逆にいえば、空調の効率を改善できれば、消費電力を大幅に削減することが可能になる。

 この改善に挑んだのが、田代氏だ。土木工学を専攻し、一級建築士の資格を持つ同氏は、生産技術部の建設担当としてさまざまな工場の設計に携わってきた。1981年に竣工した高砂工場もその1つである。しかし、2000年ごろからは工場の新設など新規の投資案件が減ったため、既設工場の省エネルギ化に力を注いでいる。化合物半導体事業は、前述の通り消費電力が多く、同社の中では若い事業ということもあり、改善の余地は大きいと見ていた。

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