エレクトロニクス技術で注目を集める先端技術が今、スポーツ分野に結集している。普及が著しいスマートフォン、小型化やコスト低下が進む各種センサ、米Google社の新プロジェクトで話題を呼ぶヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)、写真共有サービスや監視カメラ向けに新しい用途が拓けた画像処理…。まさに「エレクトロニクス技術の宝石箱」の様相だ。

 スポーツとの結び付きが、新しいエレクトロニクス技術の普及を先に進める挑戦分野として浮上してきた。エレクトロニクス大手はもちろん、ベンチャーからスポーツ用品大手までさまざまな分野の企業が、スポーツを軸にした新しいビジネスの開拓に乗り出している。その中核技術は、人体の動きを計測すること。身体という最も身近な存在にも関わらず、人体の動きは計測の難易度が高い「未開の大陸」だった。

 7月27日に開幕するロンドン五輪。この大会を境に、世界的なスポーツ・イベントは、エレクトロニクス技術が支える「デジタル・スポーツ」の普及をアピールする場に変容を遂げることになりそうだ。この連載では、デジタル・スポーツという新分野に挑戦する開拓者たちの取り組みを紹介していく。

日経エレクトロニクス2012年7月23日号 関連記事の詳細は、日経エレクトロニクス 2012年7月23日号特集「スポーツ 未開の大陸--デジタル技術の新たな実験場に」に掲載されています。雑誌、デジタル(PC、スマートフォン/タブレット)でもお読みいただけます。
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