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STAR WARS:The Digital Cinema Revolution

第18回:Lucasfilmバージョン2.0(下)

  • Phil Keys=シリコンバレー支局
  • 2012/10/26 00:00
  • 1/3ページ

【前回より続く】

Fighting 2.4 G Interference

 Lucasfilm社は,格段に豊富になったメタデータをどう使ったのか。Fredによると,結局このシステムのメタデータは,俳優の映像と背景の映像を一致させるには精度が足りなかった。ただしメタデータがあることで,撮影は大幅にスピードアップした。例えば撮影済みの背景と合成する俳優の演技を撮るときに,背景の撮影時のメタデータを利用して,即座にレンズやカメラのアングルを設定できるようになった。「以前はノートを見返して,ああだこうだ言いながら,試行錯誤で設定してた。それが,ディスプレイを見れば済むようになったんだ」(Fred)。

 エピソード3の撮影中にFredが認めた唯一のカメラの問題は,メタデータとは関係なかった。ILM社がレンズの制御に使っていた無線が干渉に悩まされたのである。この無線方式が,2.4GHz帯を利用していたのがまずかった。携帯電話機やパソコンなどが発する「Bluetoothや Wi-Fi なんかの電波が周波数を埋め尽くしていて,レンズの遠隔操作は頭痛の種だった」(Fred)。

Changing Maya for George

Dan Gregoire with AMD based systems used for pre-viz work for Episode Ⅲ
[画像のクリックで拡大表示]

 2003年11月までに撮影はおおむね終了し,ポスト・プロダクション工程が始まった。エピソード2のときと同様Lucasfilm社は,最終的な作業に取りかかる前に「pre-viz」技術を用いてシーンのシミュレーションを作成した。当時Lucasfilm社傘下の米JAK Films社でDan Gregoireが率いていたグループは,合計6600シーンのシミュレーションを作ることになる。

 2004年1月,JAK Films社でpre-vizを担当したアーティストたちは,新たな玩具と戯れていた。pre-vizに使うコンピュータ・アニメーション・ソフトウエア「Maya」は,今や動作周波数2.2GHzの米Advanced Micro Devices, Inc.(AMD社)の64ビット・マイクロプロセサ「Opteron Model 248」を2つ搭載した30台のワークステーションと,9台のファイル・サーバの上で動作していた。AMD社は米Microsoft Corp.の協力を仰ぎ,64ビット対応のWindowsのベータ版を入手していた。さらに,Lucasfilm社が保有するMayaを,32ビット版のWindowsの限界だった2Gバイトの仮想空間を超えるメモリ領域にアクセス可能にした。

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