図1  NTT東日本のタブレット端末「光iフレーム2」(写真:NTT東日本)
図1  NTT東日本のタブレット端末「光iフレーム2」(写真:NTT東日本)
[画像のクリックで拡大表示]
図2 子供や高齢者でも使いやすく <p> 光iフレーム2の新OSでは、電子機器の操作に不慣れな子供や高齢者向けの工夫を加えた。例えば、隣のページにあるアイコンの一部をあえて見せることで、そのページの存在を示す。また、スワイプ操作に不慣れなユーザー向けに、ソフトウエア・ボタンを用意した。(写真:NTT東日本)</p>
図2 子供や高齢者でも使いやすく <p> 光iフレーム2の新OSでは、電子機器の操作に不慣れな子供や高齢者向けの工夫を加えた。例えば、隣のページにあるアイコンの一部をあえて見せることで、そのページの存在を示す。また、スワイプ操作に不慣れなユーザー向けに、ソフトウエア・ボタンを用意した。(写真:NTT東日本)</p>
[画像のクリックで拡大表示]

出典:日経エレクトロニクス,2012年4月2日号, (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

 NTT東日本は、主に同社のFTTHサービス利用者に有料で貸与/販売するタブレット端末「光iフレーム2」用のOSを、2012年4月に大幅に刷新する(図1)。子供や高齢者でも快適に操作できるUI(ユーザー・インタフェース)の開発を目指し、バンダイナムコゲームスと手を組んでゲーム制作のノウハウを取り入れたのが特徴である注1)

注1) バンダイナムコゲームスの「ゲームメソッドコンサルティング(チーム名:『SPECIAL FLAG』)」のメンバーが担当した。

 同社は光iフレーム2の提供を2011年12月に開始したものの、使い勝手向上のために、新OS開発に着手した。

 新OSでは、直感的な操作性、ユーザーの利用シーンへの配慮、そして操作に対するフィードバックの徹底を図った。例えば、スワイプ操作に不慣れなユーザー向けに、ソフトウエア・ボタンを用意した(図2)。高齢者がよく触れるタッチ・パネル機器といえば、駅の券売機やATMなど。いずれもスワイプ操作ではなく、ソフトウエア・ボタンで操作するものだからだ。

 操作に迷わないように、メイン・メニューに表示するアイコン数も絞った。新OSでは、それをあえて8個にとどめた。

 利用シーンに配慮した機能も多数盛り込んだ。例えば、両手の利用を前提に、基本的に親指だけで操作できるように画面内のアイコンを配置している。光iフレーム2の重さは500gほどで、非力な子供や高齢者は両手で持つことになるからだ。

 この他、天気や交通情報、店舗の割引情報など、自動送信されてくる情報に対しては、ユーザーになるべく気付いてもらえる工夫を盛り込んだ。光iフレーム2は通常、リビングなどに設置される。そのため、従来は新着情報に気付きにくかった。

 そこで、情報を着信した際には、音と共に映像を使って全画面に情報を表示する。加えて、ユーザーがそれに気が付いて、光iフレーム2に近づくまでの時間を考慮し、音が鳴ってからしばらくの間、情報を表示させる。こうしたユーザーの注目を引き付ける手法は、アーケード・ゲームにおいて、ゲーム機の前で足を止めてもらうために培ったノウハウなどが、基になっているという。