(聞き手/伊藤哲郎、写真/加藤 康)
――最初に、昨年は日本マイクロソフトにとって、どんな1年でしたか?
泉水敬氏(以下、泉水氏):2011年はXbox 360にとって大きな飛躍の年となりました。なぜなら、2005年の発売以来最大となる台数をワールドワイドで販売し、累計販売台数が約6600万台に達したからです。
――一昔前は「家庭用ゲーム機の寿命は5年」といわれていました。発売から6年目にして年間最大販売台数を記録した理由は、やはり身ぶり手振りだけでゲームが楽しめる「Kinect」によるものでしょうか?
泉水氏:北米・カリフォルニアのディズニーランド・パークの楽しさを凝縮した『Kinect:ディズニーランド・アドベンチャーズ』をはじめ、「Kinect」対応タイトルが、幅広いユーザーさんからの支持を集めたのは、大きな原動力の一つです。
しかし、飛躍の理由はそれだけではありません。2011年末にはXbox 360の本体ソフトウェアアップデートを実施し、ユーザーインターフェイスを「Metro (メトロ) UI」に一新しました。「Metro (メトロ) UI」は「Windows Phone」や次期Windows OS「Windows 8」で採用されるものです。今まで以上に自分仕様にカスタマイズが可能で、「自分の必要とする情報がすぐに把握できるようになった」と評価していただいています。こうした新鮮な体験を継続してご提供できたことが評価につながり、トータルでの結果になったと思っています。
新たな販路開拓で広がるユーザー層
――昨年の国内でのトピックとしては、『Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ Disney Store 限定パック』をディズニーストア 公式オンラインサイト、イクスピアリ(舞浜) のディズニーストアで販売するなど、新たな販路の拡大がありましたね。
泉水氏:ディズニーストアさんのみならず、例えばイトーヨーカドーさんのようなゼネラルマーチャンダイズストアにもXbox 360が並ぶようになりました。
「Kinect」の魅力を知っていただくには体験プレーが最も効果的です。そもそも今までXbox 360に触れる機会のなかった方々にも、Xbox 360、そして「Kinect」を体験していただく場を増やすことに注力しました。
――その手ごたえはどうでしたか?
泉水氏:お母さんと娘さんが一緒にXbox 360Kinect バリューパックと『Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ』をお買い求めいただく姿を目にすると、ユーザーさんの広がりを実感します。一方、4月5日に発売した『Kinectスター・ウォーズ』はお父さん世代にも強く訴求するタイトルです。YouTubeや人気海外ドラマなどが楽しめる「Hulu」など映像サービスへの対応も強化し、家庭のリビングで誰もが「楽しめる」ゲーム機により一歩近づいたのではないでしょうか。
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