激しい価格下落が続く家電の王様「テレビ」の存在感が小さくなっている。 だが、この状況は次世代テレビに向けた生みの苦しみと見た方がいい。 技術の牽引役「携帯端末」の普及が、スマートで高精細な大画面テレビへの進化を後押しする。
テレビの未来
目次
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第13回:スマートテレビ舞台に活躍の場を広げるRovi社
日本ではその存在はあまり知られていないが、スマートテレビを語るときに、忘れてはならない企業がある。テレビやセットトップ・ボックス(STB)向けに、統合的なコンテンツ・ガイドを提供する米Rovi社である。
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第12回:欧州のスマートテレビ事情(2) 適応型ストリー ミングでマルチスクリ ーン化
スマートテレビ向けのサービス開発で中核技術の一つとなるEPGの配信に新規参入する企業もある。
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第11回:欧州のスマートテレビ事情(1) 開発者の囲い込みが激しく
欧州でスマートテレビを巡る開発競争が活発化している。2011年9月2~7日に、ドイツ・ベルリンで開催された「IFA 2011」に最新動向を見た。
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第10回:中国でスマートテレビが発売ラッシュ、 Androidが標準ソフト基盤に
世界第2位のパソコン・メーカーである中国Lenovo(聯想)社は、2012年4月、同社ブランドでは初となる液晶テレビを中国で発売した。通常のテレビ放送はもちろんのこと、インターネットに接続して動画配信サービスを利用できたり、アプリケーション・ソフトウエア(以下、アプリ)をダウンロードして使えたりする…
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第9回:携帯端末と同様にスマート化 HTML5やDLNAがカギに
─テレビ産業にとって、長年の懸案事項だった放送と通信の融合が、スマートテレビという形で本格化しています。
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第8回:ソーシャルの要素は不可欠、おじさん視点ではうまくいかない
最初は私一人での出発でしたが、チームのメンバーは続々と増えています。最近では、各製品部門の設計部や営業部など多方面から積極的に協力を求められるようになりました。研究所の人たちもアイデアを出してくれるようになるなど、草の根的な社内ネットワークの中心的存在になりつつあります。
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第7回:番組関連情報はセカンド・スクリーンに表示
テレビと携帯端末の連携を前提に、放送と通信を融合させた新しい視聴体験の創造を目指す取り組みも進められている。大阪の民放(朝日放送、関西テレビ、毎日放送、讀賣テレビ、テレビ大阪)5局と、TBSテレビ、電通など12社は2011年12月、「マルチスクリーン型放送研究会」の設立を発表した。
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第6回:リアルタイム視聴活性化へ向け、民放の動きが本格化
2012年4月2日。民放キー局5社(日本テレビ放送網、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョン)と電通が共同で推進する、テレビ向けのビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス「もっとTV」が開始される。もっとTVは、テレビ番組などの見逃し視聴のニーズに応えた有料サービスである。番組の視聴…
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第5回:カギを握るテレビ番組との同期技術
既存のソーシャル・テレビ関連のアプリの多くは、ユーザーの投稿機能にFacebookやTwitterのものを使うケースが多い。ただし、番組を見ながらいちいちテキストを打ち込むのは面倒という声も多い。もっと自然な形で、テレビを囲んで友人たちと楽しめないか。こうした発想でサービスを開発したのが、米ベンチャ…
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第4回:テレビ業界を揺るがす、SNS将来は映像配信の主役に
米映画会社のMiramax Films社は2011年8月、同社の映画コンテンツをFacebook上に配信するアプリケーション・ソフトウエア(以下、アプリ)「Miramax App」のベータ版の提供を開始した(図1)注1)。ユーザーはFacebookの専用仮想通貨「Facebook Credits」を…
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第3回:携帯端末に学べ
SNSと携帯端末での映像視聴の勢いをテレビの新たな視聴体験につなげようと、テレビ・メーカーも携帯端末の技術進化を追い掛ける形で本格的に動きだしている。
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第2回:「対立」から「共生」へ
2011年10月に日本で動画配信サービス「Hulu」を立ち上げた。米国外では初めての進出だ。日本は人口が1億2000万人を超える大きな市場を抱え、FTTHや高速モバイル通信の普及率がかなり高い。非常に魅力的な市場だと考えている。
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第1回:携帯端末が技術を牽引、次世代に向けて始動
激しい価格下落が続く家電の王様「テレビ」の存在感が小さくなっている。だが、この状況は次世代テレビに向けた生みの苦しみと見た方がいい。技術の牽引役「携帯端末」の普及が、スマートで高精細な大画面テレビへの進化を後押しする。