1998年9月。松下電器産業(現・パナソニック)が発売した携帯型MDプレーヤーに,世界中のエレクトロニクス技術者から大きな注目が集まった。
1998年9月。松下電器産業(現・パナソニック)が発売した携帯型MDプレーヤーに,世界中のエレクトロニクス技術者から大きな注目が集まった。
「ここまで激しいのか…」
「何だあれは?」
グリーンパートナーは,ソニーによる監査を通して,基準を満たすと認定したサプライヤーを指す。監査対象のサプライヤーは,全世界で約4000社(拠点数だと8000)にも及んだ。600人以上のソニーの技術者や品質管理担当者が自ら監査員となり,2003年4月からの調達制度実施に向けて全世界を飛び回った。監査で…
「とても需要に追い付かないぞ」
2000年暮れ,古田がホストとなり,機器メーカーを中心とする8社の担当者がキヤノンの会議室に集まった。
2001年11月。極寒のノルウェー・オスロ。日本からの出張で,この地を訪れていたソニーの冨田秀実(当時は社会環境部 環境戦略室 室長,現・CSR部 統括部長)はなぜか,日本,そしてオランダとの電話のやり取りに追われていた。
国プロが評価を進めたのは, Sn-Ag-Cu系の共晶組成「Sn-3.5Ag-0.75Cu」である。この組成を軸に,AgとCuの含有量をどう微調整するか。会議の主題はそこにあった。
「2.8が良いのではないか」
さらに時間がたつと,多くの国内電機メーカーの社内から,Pbフリー化に難色を示す声が上がってきた。それは特に,環境部門を中心にした声だった。「はんだのわずかなPbを排除することが本当に環境に良いのか」「そのために莫大なコストを掛ける必要があるのか」「逆に,環境負荷の上昇につながらないのか」…といった見…
1998年9月。松下電器産業(現・パナソニック)が発売した携帯型MDプレーヤーに,世界中のエレクトロニクス技術者から大きな注目が集まった。世界で初めて,Pbフリーはんだを採用した量産家電だったためである。