COLLEGE 製造業の“本当”を探求
 

第3回:お前のゲーム機が燃えているぞ(上)

根津 禎=日経エレクトロニクス
2011/12/20 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2009年10月5日号 、 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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【前回より続く】

 本来ならば業務用(アーケード)ゲーム機の救世主になるはずだった。ゲームセンター一面が,ナムコ(当時)のドーム型ゲーム機「O.R.B.S」で埋まる。そんな光景を目指していた。しかし,厳しい現実の前に,その夢はかなわなかった。出だしは一見順調だったものの,商用化に向けた数々の課題を結局,克服できなかったからだ。O.R.B.Sの開発計画は凍結され,技術資産はお蔵入りにされた。「一石を投じることはできたが,緩やかに収束していった」(現バンダイナムコゲームス CS事業本部 CS第2プロダクション アシスタントマネージャーの東山朝日)。

左から,バンダイナムコゲームスの東山朝日氏,大久保明氏,小林威晴氏(写真:加藤康)
[画像のクリックで拡大表示]

 O.R.B.Sが再び日の目を見るのは,2006年11月に発売されたアーケード・ゲーム「機動戦士ガンダム 戦場の絆」の開発による。メカ系技術者だった小山順一朗(現バンダイナムコゲームス AM第2プロダクション ゼネラルマネージャー)を中心とする開発メンバーがO.R.B.Sを長い眠りから覚ました。小山らの活動を語る前に,O.R.B.Sの開発のその後の経緯を見ていきたい。

転がり込んだ絶好のチャンス

 「AMショー開催まですぐだな。準備に充てられる時間は少ないぞ」

 ドーム型スクリーンを備えたアーケード・ゲーム機の開発に取り組む大久保明(現バンダイナムコゲームス AM事業本部 AM研究部 ゼネラルマネージャー)や小林威晴(同研究部 技術研究課)たちは,その短さに奮い立った。

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