「できる限り早く戦力になってほしい」。これが多くのメーカーが技術系新入社員に対して抱く“本音”だ。だが,そのために必要なことを,本当に新入社員研修で教えているだろうか。富士ゼロックスは,新入社員を即戦力化するための一つの条件を「問題解決力」と判断。ストローを使った橋のモデルを製作させ,強度などを競うことで,問題解決のための基本的な方法を新入社員にたたき込む研修を開始した。
連載
富士ゼロックスの「ストロー橋」実習
目次
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最終回:設計前に故障の検討を重ねる
ストロー橋製作実習では,設計や製作に取り掛かる前に講師がテキストを使って講義を行う。橋の一般的な形状や基本構造,構造部材への応力の作用の仕方,荷重を受けた場合の破壊モードなど,橋を製作する上での基礎的な知識を事前に与えるのだ。これにより,材料力学などを学んでいない機械工学科出身者以外の新入社員でも…
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第2回:「自由製作」とは一線を画す
最近の新入社員は,ものづくりの実体験に乏しいという指摘がある。そこで,新入社員教育のカリキュラムの中に製作実習を組み込む企業も少なくない。例えば,あるメーカーでは「自由製作」を実施する。倉庫の中にある余った部品や材料,工具を自由に使って,何でもいいから好きなものを新入社員に製作させるというものだ。…
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第1回:問題解決力を新人にたたき込む
「できる限り早く戦力になってほしい」。これが多くのメーカーが技術系新入社員に対して抱く“本音”だ。だが,そのために必要なことを,本当に新入社員研修で教えているだろうか。富士ゼロックスは,新入社員を即戦力化するための一つの条件を「問題解決力」と判断。ストローを使った橋のモデルを製作させ,強度などを競…