Siに続く次世代のパワー半導体として期待を集めるGaN系パワー素子の研究開発が今、急ピッチで進んでいる。複数の企業が2011年後半から2012年にかけて、GaN系パワー素子の出荷を始める予定だ。本連載ではGaN系パワー素子の関連記事を、2009年以降に『日経エレクトロニクス』で掲載されたものからピックアップして紹介する。
連載
GaN系パワー素子,いざ次世代の本命へ
目次
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第4回:GaN(窒化ガリウム)
青色LEDから「グリーン・デバイス」へ
2009年7月,住友電気工業は純緑色光を出力できる半導体レーザを発表した。パルス駆動ながら直接,波長531nmのレーザ光を発振できる。既に実用化済みの赤色,青色に緑色が加わり,変換なしの半導体レーザによる高効率プロジェクターなどの実現が近づいた。
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第3回:SiCに迫るGaNパワー素子トランジスタで耐圧1kV超
国内ベンチャーが試作に成功
現行のSiに続く、パワー半導体素子(以下、パワー素子)の次世代材料として注目を集めるSiCとGaN。いずれも製品化が始まっており、耐圧600V以上はSiC、600V以下はGaNとされている。だが、この“常識”が覆される可能性が高まった。国内のベンチャー企業であるパウデックが、耐圧1.1kVで、かつ低…
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第2回:参入相次ぐGaN系パワー素子パナソニックやNECが本腰
「I EDM 2009」で最新成果を披露
次世代のパワー半導体として期待を集める,GaN系パワー素子の研究開発が盛り上がり始めた。既に富士通研究所,あるいは古河電気工業らのグループ,米International Rectifier社,サンケン電気などが研究開発に乗り出しているが,ここにきて新たに,NECとNECエレクトロニクスのグループ,そ…
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第1回:GaN系パワー素子が実用化へコストはSi並みに
富士通研,古河電工らが本腰
Siに続く次世代のパワー半導体として,SiCとともに期待を集めていたGaN系パワー半導体素子(以下,GaN系パワー素子)。これまでは実用化の面でSiCの後塵を拝していたが,ついに2011年から市場投入されることが明らかになった。富士通は,同社のサーバー機向け電源のスイッチング素子として,GaN系トラ…