始まったEVの標準化
日本は主導権を握れるか
目次
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Part.4 充電規格でデファクトを狙う
日本は、充電規格のデファクトスタンダードを狙って海外への働きかけを強めている。 しかし海外では、各国の事情に合わせた独自規格を提案しており、標準化の見通しは立っていない。 日本は急速充電器の低価格化や、電気自動車(EV)の海外展開などで実績を積み上げ、信頼性の高さを訴える戦略だ。 日本の普通充…
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Part.3 民生用電池を流用
電気自動車(EV)用電池の価格破壊が始まった。仕掛けたのは民生用Liイオン2次電池最大手のパナソニックだ。 ノートPC用の電池“18650”をEVにも流用することで量産規模を高め、低コスト化する。 開発した電池モジュールは140本ものセルで構成。 20セルを並列につなげることで、容量を確保する…
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Part.2 誰でも使えるプラットフォーム
IT業界で見られるようなオープン化で、デファクトスタンダードを狙う動きが電気自動車(EV)の世界でも始まった。 新設計したEVの設計図を公開し、標準プラットフォームを世界に広めようとするベンチャーが登場したためだ。 新規参入メーカーでも、低コスト・短期間でEVを商品化できる。 今のところ、大手…
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Part.1 オープン化への挑戦(下)
EVの新たな標準を作り出そうというシムドライブの壮大な挑戦とは対照的なのが、パナソニックの戦略である。現在、車載用Liイオン2次電池のコストは 高く、生産量も限られている。そこで、既に生産量が多く、コストもこなれているノートPC用の電池をEVに流用することで、現在のEV用電池の半分程度ま でコストを…
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Part.1 オープン化への挑戦(上)
電気自動車(EV)を標準化しようという動きが相次いでいる。EV開発ベンチャーのSIM-Drive(シムドライブ)が立ち上げたEVの共同開発事 業、民生用のLiイオン2次電池をEVに応用し始めたパナソニック、そしてEVの充電規格を国際的に標準化することを狙うCHAdeMO協議会の発足の三 つである(図…