サーバーやパソコンなどの IT機器、エアコンを始めとする白物家電、太陽光発電システムで利用するパワー・コンディショナー、ハイブリッド車といった電動車両、電車や送電システムなどの分野で省エネの切り札として活躍する「パワー半導体」。

 中でも現行材料のSiでは実現できない大幅な効率向上や小型化を見込める次世代材料として、SiCやGaNに大きな期待が寄せられている。

 このうち、製品化で先行するのがSiCだ。SiC製ダイオードは以前よりもはるかに安くなり、かつ提供するメーカー数も増えてきた。長らく切望されたSiC製MOSFETの製品化も始まった。そのため、SiC製パワー半導体素子を利用した研究開発が加速している。本連載では、2010年秋以降に日経エレクトロニクスで掲載した関連記事を紹介する。