GaN系パワー素子を用いたDC-DCコンバータ用MCMが初めて実用化となった。 これを利用してDC-DCコンバータを構成すると効率向上と小型化が可能になる。 今後はノーマリー・オフ動作と高耐圧化がカギとなる。
連載
GaN系パワー素子,ついに実用化
DC-DC変換用MCMの出荷を開始
目次
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第3回:動き出す日本のSiCビジネス、ついにダイオードを量産
次世代パワー半導体の一つであるSiC関連のビジネスが日本でも大きく動き始めた。産官学を挙げて,同分野における日本の主導権獲得に向けた動きが活発化しているのである。
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第2回:Si 基板の採用でコスト削減
GaN系パワー素子におけるスイッチング周波数の向上が可能になる一因は,キャリアとなる電子の移動度が高いことである。IR社のGaN系パワー素子は,AlGaN層とGaN層を接合させた「HEMT構造」を採る(図3)。このとき,両層の界面付近には「2次元電子ガス」が発生する。このガス内では,電子が高速で移動…
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第1回:大手メーカーが製品化
GaN(ガリウムナイトライド,窒化ガリウム)を用いたパワー半導体素子(以下,パワー素子)がいよいよ実用期を迎えた。パワー・デバイスの大手メーカー米International Rectifier Corp(. IR社)が,2010年2月,GaN系パワー素子を利用したMCM(multi-chip mod…