COLLEGE 製造業の“本当”を探求
 
狩集 浩志=日経エレクトロニクス
2011/05/17 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2011年1月24日号 、pp.118~120 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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(トビラ写真:加藤 康,的野 弘路,伊達 悦二)

三洋電機全社を挙げての強化育成事業となった「GOPAN」。
2010年初頭には,三洋電機本体のプロモーションや渉外,海外営業, 広報などの部署を含めたプロジェクト・チームが結成された。
一方,中国のEMSでの生産体制を構築するべく,開発陣は中国への出張を繰り返していた。

 流通業者向けの商談が好調なことと,三洋電機全社を挙げたプロジェクトであることから,半年で5万8000台の販売計画を打ち立てた「GOPAN」─。しかし,その実現には,月間1万台もの生産体制を構築する必要があった。

 そもそもGOPANは,中国のEMSで生産することを決めていた。ミル機能を付加して価格を5万円程度に抑えるには,国内生産は厳しかったためだ。ただ,この中国のEMSはこれまでにホームベーカリーを製造してきた実績はあるものの,米をペーストにするミル機構を手掛けたことはなかった。しかも,ミル機構の部分はこれまでのホームベーカリーで製造していた寸法精度よりもはるかに厳しいものが求められていた。

内緒で記念撮影

「GOPAN」のイメージキャラクターには,江角マキコさんを起用

 生産の立ち上げのために,三洋電機コンシューマエレクトロニクスからは数多くの開発陣が中国のEMSに出張を繰り返していた。中国での製造の陣頭指揮を執ったのが曽根也寸志(現・三洋電機コンシューマエレクトロニクス 家電事業部 製造統括部 技術二部 部長)である。曽根は2009年末からGOPANの開発アドバイザーとして参画し,2010年春からは生産を担当するために加西事業所から鳥取事業所に駐在していた。

 中国での生産立ち上げは2009年末から始まり,2010年春ごろには量産金型を生産ラインに投入できるかの確認を中国で実施するところまでこぎ着けていた。そんな日曜日のある日─。出張メンバー全員が休日返上で,製品の組み立てが可能かどうかを実施する。数点の部品はまだ間に合わず,手作りの部品を流用したものの,何とか生産ラインでGOPANの組み立てができそうだった。しかも,生産ラインで製造した量産試作機(1号機もどき)でパンが焼き上がることも確認し,出張メンバーは胸をなで下ろした。

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