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日の丸家電を世界に売った男

第5回:2週間だけならまぁええよ(上)

  • 蓬田 宏樹=日経エレクトロニクス
  • 2011/04/05 00:00
  • 1/2ページ
前編より続く

Nokia社のSimo Vuorilehto夫妻。1985年ごろ,内海氏が関わっていた中国工場を訪れた際の一枚。

(写真:花井 智子(P.94左下))

内海信二は,全米最大のエレクトロニクス機器販売チェーン「Tandy RadioShack」向けの製品を 国内メーカーから調達するバイヤーとして名をはせた。
円高が進む日本国内を離脱し,取引先を台湾や韓国,中国などアジア全域に広げる過程で 内海はバイヤーだけではなく,新たな製造拠点の構築まで任される立場になっていく。
そんな内海に,欧州から意外なパートナーが現れた。

 Tandy RadioShackの内海信二(当時はタンディー・エレクトロニクス・ジャパン 代表取締役社長)は1985年の夏,フィンランド最大級の複合企業であるNokia Corp.のプライベート・ジェット機に乗っていた。行く先はSavonlinna(サボンリンナ)─。

 フィンランド首都のヘルシンキから,北東約300kmに位置するこの町は,湖に囲まれた風光明媚な保養地だ。毎年夏には,古城を舞台にした音楽祭「サボンリンナ・オペラ・フェスティバル」が開催され,欧州各地からの観光客で賑わいを見せる。サボンリンナで上演中の歌劇「Don Carlos」を見に行こうと,当時Nokia社副社長だったSimo Vuorilehto(1988~1992年に同社CEOを務める)に,内海は誘われたのである注1)

注1)内海は当時,Nokia社のChairman兼CEOであるKari Kairamo(Vuorilehtoの前任者)と親交があり,Tandy社 CEOのJohnRoachに紹介したという。

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