電気自動車を照準に、日本の部品メーカーや材料メーカーが動き始めた。その状況を端的に表していたのが、2010年6月と7月に相次いで催された2つの展示会「次世代自動車産業展 A-NEXT2010」と「電気自動車開発技術展 EVEX2010」だ。共に「電気自動車元年」ともいわれる2010年に初めて開催されたもの。展示会の規模はまだ小さいが、電気自動車市場のビジネスチャンスを虎視眈々と狙う部品・材料メーカーがブースを構えていた。
連載
「電気自動車」市場を狙い急加速する日本の部品・材料開発
目次
-
第5回:豊田通商、中国メーカーの電気自動車開発を請け負う事業を検討
豊田通商、中国メーカーの電気自動車開発を請け負う事業を検討
-
第4回:「実績組」が搭載品を展示
近い将来に訪れるかもしれない電気自動車の時代をにらんで技術開発を進めている部品や材料だが、既に実用化に関して実績を上げている部品や材料も出展された。その1つが、フジクラが開発したワイヤハーネス「FMVC-Mark ?」だ(図7)。富士重工業が2009年に発売した電気自動車「スバル プラグイン ステラ…
-
第3回:駆動用モータの振動を小さく
エンジンに比べると比較にならないほど小さいとはいえ、駆動用モータでも騒音や振動が発生する。こうした騒音・振動源の1つとなる、回転中のトルクの変動幅であるトルクリップルに着目し、それを小さく抑えたモータを開発したのが、日立オートモティブシステムズ(本社東京)だ。基本トルク特性をほぼ維持しながら、静粛性…
-
第2回:薄いFPCで体積を1/10以下に
NOKが提案したのは、Liイオン2次電池に組み込むフレキシブル・プリント基板(FPC)「電圧監視配線用FPC」だ(図3)。Liイオン2次電池では、バッテリ・マネジメント・ユニット(BMU)が各セルの機能や安全性を管理する。同FPCは、BMUと各セルを電気的につなぎ、BMUでセルの電圧を検出できるよう…
-
第1回:部品や材料の小型化目指す
電気自動車を照準に、日本の部品メーカーや材料メーカーが動き始めた。その状況を端的に表していたのが、2010年6月と7月に相次いで催された2つの展示会「次世代自動車産業展 A-NEXT2010」と「電気自動車開発技術展 EVEX2010」だ。共に「電気自動車元年」ともいわれる2010年に初めて開催され…