コンピュータに感染し,情報を盗む「マルウエア」。
スマートフォンでも蔓延する危険性が高まりつつある。
普及が加速し,攻撃対象として十分な規模になってきたからだ。
パソコン同様の対策が求められるものの,スマートフォンならではの壁が立ちはだかる。
連載
狙われるスマートフォン
目次
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第6回:国家組織もマルウエアを活用か
マルウエアを活用して情報収集や攻撃を仕掛けるのは,何も金もうけを目的とする組織だけではない。国家機関やテロ組織なども,積極的に使ってい る。最近,その一端が垣間見えるマルウエアが見つかった。「stUxnet」と呼ばれるマルウエアで,専門家はその特徴から,国家機関が作ったと推測して いる。
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第5回:適切な対処法がない脆弱性攻撃
ただし,脆弱性攻撃への対策はそれぞれ防御に穴があったり,実装のハードルが高かったりと,いずれも画竜点睛を欠くというのが現状だ。
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第4回:スマートフォンを狙う二つの手口
パソコンを狙ったこれまでの攻撃の傾向から,犯罪者がスマートフォンを狙う攻撃の手法は大きく二つに分類される(図7)。一つが,ユーザーを欺いてアプリ をインストールさせる方法である。先に述べたように,ゲームや壁紙,メディア・プレーヤーなどを装い,ユーザー自らにインストールさせるものだ。もう一つ が,ソフ…
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第3回:攻撃の目的は金銭
このようにスマートフォンを攻撃する試みが執拗に繰り返されるのは,攻略できればそれが即,金もうけに直結するからだ。
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第2回:Marketにスパイウエアが蔓延
セキュリティー・ソフトウエア企業が公表した,こうしたマルウエアは,実際に流通している多数のマルウエアの氷山の一角にすぎない。
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第1回:Androidへの攻撃が活発化
外出先などでのインターネットへの接続機器として,スマートフォンが台頭している。米Goldman Sachs Group Inc.の推計によれば,2012年にもスマートフォンの出荷台数がパソコンを抜く。利用台数でも,パソコンを超えるのは時間の問題だ。