家電・モバイル ボリュームゾーンの最新動向を知る
 
小谷 卓也=日経エレクトロニクス
2011/01/27 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2010年6月14日号 、pp.73-75 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 ここにきて,電子ペーパー・メーカーがカラー化を強く打ち出している背景に は,米Apple Inc.のタブレット端末「iPad」の登場がある。E Ink社をよく知る業界関係者は,「これまでE Ink社はカラー化に本腰を入れてこなかったが,iPadの登場で,正直,焦り始めている。ようやくカラー化に本気になった」と漏らす。

 カラーや動画の表示を得意とする液晶パネルを搭載したiPadは,電子書籍市場において,カラフルな写真や動画などを組み込んだ電子雑誌という新分野を確立しつつある。今後は,液晶パネルを搭載する類似の端末が続々と登場してくるだろう。

 この勢いに,電子ペーパー陣営は危機感を覚えている。これまで電子ペーパーは,文字の読みやすさや目の疲れにくさなどを武器に,テキストを中心とした電子書籍の分野で一定の地位を築いてきた。そして将来は,カラー化を徐々に進めていけば雑誌などよりリッチなコンテンツも取り込めるとの思惑もあった(図2)。

図2 カラー化で市場が広がる可能性も
図2 カラー化で市場が広がる可能性も
カラー電子ペーパーの登場は,電子書籍市場における電子ペーパー端末の応用範囲を広げる可能性もある。(d)。

 ところが,iPadの登場とともに国内外を問わず多くの出版社が雑誌コンテンツの提供を開始している。さらにApple社は書籍においても,独自のタッチ・インタフェースによって電子ペーパー搭載端末にはない読書体験を提供している。「このままでは世界的に急成長する電子書籍市場の多くを,液晶パネル搭載端末に明け渡しかねない」。電子ペーパー陣営がこう焦りを感じても不思議ではない。

液晶に遠く及ばないカラー

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