電子部品 受動部品からモジュールまで電子部品の総合情報
 

第1回:「タッチ・パネル」――2012年にも製品登場か

野澤 哲生=日経エレクトロニクス
2011/01/17 08:00
印刷用ページ
グラフェンの減光率を示した写真。円形の試料のうち,左の部分がグラフェンなしのSiO2基板,中央部が単層グラフェンをSiO2基板に張り付けたもの,右の部分が2層グラフェンをSiO2基板に張り付けたもの。単層グラフェンの減光率は2.3%だという。写真:University of Manchester
グラフェンの減光率を示した写真。円形の試料のうち,左の部分がグラフェンなしのSiO2基板,中央部が単層グラフェンをSiO2基板に張り付けたもの,右の部分が2層グラフェンをSiO2基板に張り付けたもの。単層グラフェンの減光率は2.3%だという。写真:University of Manchester
[クリックすると拡大した画像が開きます]

 グラファイト1層分の材料であるグラフェンの研究開発が世界中,猛烈な勢いで進められている。関連する研究論文は2010年は3000本を超えたともいわれる。中でも中国科学院やシンガポールNational University of Singapore(NUS)が,論文数で他の研究機関を大きくリードしている。新材料の開発に強かったはずの日本勢は,やや苦しい戦いとなっている。

 応用面で世界をリードするのは韓国だ。特に韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,グラフェンを応用したタッチ・パネルや高速トランジスタなどの研究成果をいくつも発表済みである(関連記事)。

Samsung社は製品への実用化競争でも先頭を進んでいる。グラフェンで2010年のノーベル物理学賞を受賞した研究者であるKonstantin Novoselov氏とAndre Geim氏は,ノーベル賞の受賞講演である「Nobel Lecture」などで,Samsung社がグラフェンを利用した製品群の開発ロードマップを作製していると指摘した。そのロードマップの筆頭にあるのが,グラフェンを透明導電膜として利用するタッチ・パネルである。Samsung社は,2012年にもこのグラフェン製タッチ・パネルを搭載した携帯端末の発売を計画している模様だ。

 既にSamsung社は韓国Sungkyunkwan University(成均館大学)と共同で,30型(対角約76cm)のグラフェン・シートを作製したと2010年6月に発表した。これには世界が驚いた。数十cm角のグラフェン・シートなど夢物語だったためだ。それまでグラフェンの作製例は最大でもせいぜい数mm角~1cm角(韓国では数cm角)でしかなかった。

食品用ラップでいえば10km四方の大きさに

ここから先は日経テクノロジーオンライン会員の方のみ、お読みいただけます。
・会員登録済みの方は、左下の「ログイン」ボタンをクリックしてログイン完了後にご参照ください。
・会員登録がお済みでない方は、右下の会員登録ボタンをクリックして、会員登録を完了させてからご参照ください。会員登録は無料です。

【9月18日(金)開催】
高精細映像時代に向けた圧縮符号化技術の使いこなし方
~H.265/HEVCの基礎から拡張・応用技術とその活用における心得~


本セミナーでは高品質、高信頼、高効率に製品化するために標準化された高圧縮符号化技術、H.265/HEVCについて、その基盤となった符号化技術の進展から映像・製品特性に適切に圧縮符号化技術を使いこなす上で知っておきたい基本とH.265/HEVCの標準化、実装、製品化に向けた基礎及び拡張技術の理解と活用の勘所等について詳解します。詳細は、こちら
会場:中央大学駿河台記念館 (東京・御茶ノ水)

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング