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グラフェンの応用先

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 炭素原子が6角形の網状に結合した材料である「グラフェン」は,数々の優れた電気的,熱的,機械的特性を備えている。具体的には,室温でも20万cm2/Vs以上という非常に高いキャリア移動度や,銅をはるかに凌駕する大電流密度への耐性を備える。このため,高速トランジスタ,タッチ・パネルや太陽電池向けの透明導電膜,銅よりコストが安くそれでいて銅より大電流を流せる電気配線などへの応用が期待されている。


 加えて,作製可能なシート状の材料の中で最も薄く,比表面積が大きい。しかも,ダイヤモンドを超える強度や弾性率,熱伝導率を備える。欠陥がなければたとえ単層グラフェンでも,ヘリウム(He)原子より大きい物質を通さない。これらの性質は,電池の電極材料や放熱フィルム,MEMSセンサ,あるいは理想的なバリア・フィルムとしての応用に生かすことが可能だと考えられている。

 他の材料との比較が難しい極めて特異的な性質も枚挙にいとまがない。例えば,室温でも量子ホール効果を示す点。「Kleinトンネリング」と呼ばれる,透過率100%のトンネル効果を示す点。電気抵抗値が距離によらず一定となる「無散乱伝導」(ballistic transport)の有効距離が比較的長い点。グラフェン上の自由電子がニュートリノを記述する方程式(ワイル方程式)に従い,あたかも質量がゼロの粒子のように振る舞う点。さらには,「擬スピン」「擬磁場」と呼ばれる,あたかも電子のスピンや磁場があるかのような特性を示す点,負の屈折率を持つ点,などである。これらの特性は,例えば超高感度ガス・センサや歪みセンサなどへの応用が考えられている。

 この解説では,グラフェンの数々の優れた,あるいは特異的な物性を応用に生かす試みの最前線を紹介する。

第1回:「タッチ・パネル」――2012年にも製品登場か
第2回:「高速トランジスタや光デバイス」――2013年に500GHz動作のトランジスタが登場へ
第3回:「太陽電池」――グラフェンが変換効率大幅アップの切り札に
第4回:「次世代蓄電池や水素吸蔵向け材料」――夢の大容量大出力に近づけるか

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