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第4回:新規参入が続々,様変わりするサプライ・チェーン

田中 直樹=Tech-On!
2010/06/25 07:00
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 タッチ・パネルの主流の方式が変わり始めたことで,サプライ・チェーンが急速に変化しつつある。現在主流の抵抗膜方式から伸び盛りの静電容量方式へのシフトが進んでいることや,液晶一体型タッチ・パネルの量産が2010年後半から始まることが,引き金となっている。

 抵抗膜方式のタッチ・パネルでは,タッチ・パネル・メーカーがガラス基板に透明導電膜を成膜,加工してタッチ・センサ基板を造り,2枚のタッチ・センサ基板を張り合わせ,さらにコントローラICを実装している。タッチ・センサ基板の製造技術がタッチ・パネルの性能を主に左右することから,タッチ・パネルを製造すること自体が付加価値となっていた。タッチ・パネル・メーカーは自社の製品を,機器メーカーまたは液晶パネル・メーカーに供給する。前者の場合は,機器メーカーがタッチ・パネルとは別に液晶パネルを調達する。後者の場合は,液晶パネル・メーカーが自社の製品にタッチ・パネルを外付けし,それを機器メーカーに出荷している。

 ところが,静電容量方式タッチ・パネルでは,性能はコントローラICで決まる。性能の決め手になる検出アルゴリズムが,コントローラICに実装されているからだ。機器メーカーは,まずコントローラICを選択することになる。その結果,コントローラICを供給する企業が,従来のタッチ・パネル・メーカーに換わってサプライ・チェーンの中心になりつつある。

液晶パネル・メーカーなどに,タッチ・センサ基板の製造を委託

 コントローラIC企業の多くは,チップだけを機器メーカーに供給する。しかし,そのコントローラICにマッチしたタッチ・センサ基板がなければ,タッチ・パネルとしてうまく動作しない。そこで,多くのコントローラIC企業は「パートナー」と呼ぶメーカーに,自社のチップに合ったタッチ・センサ基板を製造してもらっている。

Atmel社のパートナー企業
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 タッチ・センサ基板を製造するパートナー企業は,従来のタッチ・パネル・メーカーだけでなく,カラー・フィルタ・メーカーや液晶パネル・メーカー,フィルム・メーカーなど様々だ。機器メーカーは,これらのメーカーからタッチ・センサ基板を調達する。また,液晶パネルや電子部品を製造しているパートナー企業が,タッチ・センサ基板やコントローラICなどを調達(タッチ・センサ基板は内製の場合もある)し,タッチ・パネル・モジュールとして組み立て,これを機器メーカーに供給することもある。

 一例として,静電容量方式タッチ・パネル向けコントローラIC大手の米Atmel Corp.のパートナーを見ると,そうそうたるパネル・メーカーの顔ぶれが並んでいる。液晶パネル・メーカーでは,台湾最大手のAU Optronics Corp.(AUO)や世界2位の韓国LG Display Co., Ltd.,中小型パネル大手の韓国Samsung Mobile Display Co., Ltd.や台湾Wintek Corp.が,Atmel社のチップにマッチしたガラス・ベースのタッチ・センサ基板を製造している。カラー・フィルタ・メーカーでは,台湾のSintek社やCando社が同様のパートナーとなっている。

 なお,カラー・フィルタ・メーカーがタッチ・パネル事業への参入に積極的な背景には,カラー・フィルタとタッチ・センサ基板の製造工程が似ていることがある。いずれも,透明導電膜を成膜したり,画素の大きさ程度の寸法でパターニングしたりすることで製造する。従って,カラー・フィルタ工場の設備がほぼそのまま使える。また,韓国や台湾の液晶パネル・メーカーもカラー・フィルタを内製していることから,旧世代のカラー・フィルタ工程の設備を転用する動きが始まっている。

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