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HOMEスキルアップCOLLEGE軽量角型Liイオン電池の開発 > 第7回:突然呼びつけられて

軽量角型Liイオン電池の開発

第7回:突然呼びつけられて

  • 田野倉 保雄=日経エレクトロニクス
  • 2010/05/18 00:00
  • 1/3ページ
前回より続く
1995年1月17日午前5時46分ころ,関西地方や淡路島を大きな地震が襲った。震源は淡路島北端で,マグニチュードは7.2,震度7(発生直後の発表では震度6)という激震だった。死者は約6400人,全壊や半壊,一部破損した家屋は約50万棟を数えた。この大地震は,のちに「阪神淡路大震災」と名付けられた。写真は淡路島で被害の大きかった北淡町の地震後のようすである。(写真:本社映像部)

 Al合金外装缶を用いたLi2次電池の開発のヒントをつかんだ雨堤徹氏は,電池の試作に取り組む。そのときソニーが「Liイオン2次電池」という新しい電池を発表した。雨堤氏はこのLiイオン2次電池にAl合金外装缶を適用,ついに試作品を完成させて米国へと旅立つ。ユーザ訪問後,シカゴの事務所に戻ると,電話のベルが突然鳴った。

 「あっ,そうなんですか。珍しいこともあるんですね」。現地駐在員の夫人からの電話だった。神戸で地震があったとのニュースをテレビで見たという。ニュースになるほどだから,結構強かったのだろう。ただ,詳しい状況はわからない。 米国時間で1995年1月16日の夜。日本では日付が変わり,すでに1月17日の朝を迎えていた。

 関西で地震なんて何年ぶりだろうか。日本は明け方だったっていうから,子供たちはまだ寝ていたころだろう。タンスの上からモノでも落ちて,たんこぶでも作っていなければいいが。雨堤氏は手帳を開き,次の日に行く会社のアポイントメントをチェックし始めた。

なんだか,おかしいぞ

 「そろそろ起きているころかな。電話でもしてみるか」。そう思い,雨堤氏は自宅にダイヤルする。011―81―…。「カチャ」。あっ,出た。「ツー,ツー,ツー」。話中だ。おかしいな。

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