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電子技術者に求められる プロマネ力とは?

第1回 :問題を円滑に解決するには

2010/03/18 00:00
久井 信也=ソリューションサービス研究所
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出典:日経エレクトロニクス,2009年7月13日号 ,pp.92-94 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

 電子機器は社会のあらゆる分野に普及し,生活やビジネスに密接にかかわるようになりました。電子機器の機能は高度になり,ネットワークを前提にしたハードウエアとソフトウエアの統合開発が増えています。

 このため,プロジェクトの規模はどんどん大きくなっており,関係者も増えています注1)。関係者の目的や意思を統一し,調整しながら仕事を進める必要があります。ただし,この調整作業に手間取る技術者は少なくありません。

注1) 「関係者」は,「利害関係者(ステークホルダー)」ともいいます。例えば,発注者側の関係者と受注者側の関係者に分かれます。

 プロジェクト活動には,さまざまな悩みがつきまといます。仕事の進め方や人間関係に苦手意識を持っている技術者は多いと思いますが,自分の能力を十分に発揮するためにも,プロジェクトを成功させるためにも,手際よく対処していく必要があります。

 ここでは,電子技術者が開発業務を円滑に進めるためのプロジェクト・マネジメント力と,それを支えるコミュニケーション力を解説します。プロジェクト・マネジメント力やコミュニケーション力を身に付けたいという電子技術者は多いのですが,学んだことがあり,現場で実践している人はまだ少ないでしょう。それぞれの関係を明確に理解し,“合わせ技”ができる技術者はもっと少ないと思います。ここでは,プロジェクト・マネジメント力とコミュニケーション力について,一人ひとりの技術者が現場で生かせるように丁寧に説明していきます。

仕様変更にどう対処する?

 まず,あなたが悩ましい事態に遭遇したとします。下記のような状況になることはよくありますが,どう対処すべきかを考えてみましょう。

問題

 あなたは技術グループのチーフで,重要な顧客企業から受注した製品の開発プロジェクトのリーダーだとします。

 最近,顧客企業のプロジェクト担当者から,既に開発に取り掛かっている製品に対して,仕様の追加・変更の依頼がありました。機能・性能が大幅に変更されるのに,納期は当初の予定通りという厳しい条件になっています。技術的には対応可能ですが,この依頼を受け入れると開発工程の大幅な手戻りと追加の作業が発生するので,納期を変えずに完了するのは難題であると感じました。

 一緒に仕事をしているプロジェクト・メンバーは,「今更そんな変更はとんでもない。リーダーから断ってくださいよ」と言いそうです。しかし,景気が停滞する中での重要な顧客企業からの依頼であり,悩ましい状況です。

 あなたは,この問題にどう対応しますか。このような場合,逡巡しゅんじゅんして問題を先送りするとこじれることが多いので,迅速な判断が求められます。どのように対応すべきか,下記の4通りの対応策から選択してください。

A案 理由を明確にして丁重にお断りする。

B案 納期を延長してもらえるように交渉する。

C案 重要な顧客企業の依頼なので承諾する。

D案 変更の背景や目的について話し合う。

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