環境対策の一つとして,LED照明への注目度が高まっている。性能向上で蛍光灯に代わる主照明との見方も現実味を帯びてきた。異業種からの参入も相次ぎ,新市場を巡って新旧メーカー入り乱れての攻防が始まった。
連載
競争激化のLED照明,市場拡大の波に乗る
目次
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第3回:オープンな市場へ
かつての照明市場では,現在のような市場争奪戦は起こり得なかった。ところが,今や「半導体を購入すれば,誰でも照明メーカーになれる大変な時代になった」(三菱電機照明 営業本部業務企画室室長の郡司正之氏)。LEDの登場によって照明産業の構造が変化し,異業種でも土俵に上がれるようになったのである。
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第2回:見えてきた蛍光灯の背中
なぜこれほどまでに,異業種などの参入が相次ぎ,市場が活気づいているのか。そこには,これまで課題とされてきた発光効率や価格の面での改善が進み,蛍光灯を凌駕するLED照明の登場が間近に迫っているという事実がある。「2012年ごろには蛍光灯と競うような存在になるのではないか」(パナソニック電工)。
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第1回:LED照明市場は2006年以降,年率5割近くで成長
今,LED照明市場は大手の古参メーカーから新規参入企業,海外企業まで入り乱れて,戦国時代といった様相だ。そこには,LED照明市場が今後数年で大きく膨らむとの期待がある。調査会社の富士経済は,2008~2012年の国内のLED照明器具市場は照明器具市場全体では8.6%の成長だが,LED照明は133億円…