COLLEGE 製造業の“本当”を探求
 

第3回:そんなん見てもやる気にならん(上)

芳尾 太郎
2010/03/02 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2000年8月28日号 、pp.165-168 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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前回から続く)

富士写真フイルムが大ヒットさせたディジカメ開発物語の第2回。CCDを子会社に委託することが決まり,いよいよ機器の設計がスタートする。それを統括する岩部氏は,まず川島氏にデザインを依頼する。しかし,待てど暮らせど提案は上がってこなかった。

図1 川島巌氏
電子映像事業部 商品企画担当。上司の西氏いわく「アイデアマン」。「面白そうだと思ったことは,すぐに引っ張ってきて製品に盛り込んでしまう」という。(写真:新関雅士)

 「今回はとことん納得のいくものを作りたいんだ。だから,デザインの方も徹底的にやってほしい。頼んだよ」

 「は,はい」

 1996年の秋,製品の発売まで約1年半。150万画素ディジカメ(ディジタル・スチル・カメラ)の開発は,基幹部品の寸法がほぼ固まり,製品デザインの段階に入っていた。依頼を受けたのは商品企画担当の川島巌氏。彼にデザインを依頼しているのは,ディジカメ設計の全体を統括する岩部和記氏である。

 ここで岩部氏は川島氏に一つの約束をする。

 「いいか,われわれは提案されたデザイン通りに,寸分違わず製品を作ってみせる。だから,それを前提に納得のいくデザインを提案してくれ」

言う通りに作ってみせる

 これまでデザインについては,設計部が主導してきた。それを今回はデザイン主導でいくと約束したわけだ。このキッカケとなったのが,同社のデザイナがある雑誌で語ったひと言だった。

 「われわれは,製品に風呂敷きをかぶせているようなものですから」

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