電子書籍市場に今,数多くの有力企業がなだれ込もうとしている。市場で先行するAmazon.com社とソニーは,参入を狙う多くの企業の背中を押すとともに,成功の要件を明らかにした。「市場の開拓よりも後追いで他社から市場を奪うのが得意」と一般に評されるSamsung Electronics社は,2009年6月から順次,韓国や北米などで電子書籍端末の発売に踏み切る。米Google Inc.は2009年末,電子書籍販売サービスを始める計画だ。これまでマイナーな存在だった電子書籍市場は,さまざまな業態の有力企業が入り乱れ,互いにしのぎを削り合う大混戦の舞台へと変貌する。