日経エレクトロニクスは,2010年1月11月号に特集「Liイオン電池,新時代へ」を掲載。Liイオン2次電池の市場動向や各社の生産計画,高容量化技術の最新動向をまとめた。本解説では,誌面の制約から特集記事では伝えきれなかった,市場や技術に対する各企業の見解をお届けする。
Liイオン電池の将来を各社に聞く
目次
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第6回 日立化成工業:海外の売り上げが国内を上回るのは時間の問題だ
日立化成工業 加藤淳氏
Liイオン2次電池の負極材料で世界第1位のシェアを握る日立化成工業。そのシェアは実に「5割弱」(同社)に上る。同社の機能性材料事業部 企画部企画担当部長の加藤淳氏に,材料メーカーから見た市場動向や今後の方向性を聞いた。(聞き手は久米秀尚=日経エレクトロニクス)
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第5回 三菱重工業:まずは産業機器や定置向けで足場を固める
三菱重工業 鎌田巧平氏
2009年8月,異業種からLiイオン2次電池事業へ新規参入を発表した三菱重工業。同社のリチウム二次電池事業化推進室 次長の鎌田巧平氏に,事業概要のほか市場動向や今後の方向性を聞いた。(聞き手は久米秀尚=日経エレクトロニクス)
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第4回 プライミクス:バッチ式から連続処理へ,自動車用途では必須に
プライミクス 飯田和彦氏
Liイオン2次電池の電極は,活物質や導電材などを混ぜたスラリー(塗料)を金属板(正極はアルミ箔,負極は銅箔)に塗布している。そのため,スラリーを製造するための混練工程がある。現状では,大型タンクに材料を投入し,3軸のミキサでかき混ぜるバッチ式と呼ばれる混練工程が主流である。製造装置メーカーであるプ…
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第3回 IHI:今後の市場成長を考えると,自動車用途に新規参入する余地は十分ある
IHI 西尾俊昭氏
米A123 Systems社と提携することでLiイオン2次電池事業への新規参入を表明したIHI。同社のリチウムイオン電池プロジェクト室 管理・マーケティンググループ 部長の西尾俊昭氏に,事業概要のほか,異業種から見た市場動向や今後の方向性を聞いた。(聞き手は久米秀尚=日経エレクトロニクス)
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第2回 住友化学:耐熱セパレータやCoフリーの正極材料が重要な役割を担う
住友化学 赤堀金吾氏
安全性を高める耐熱セパレータをはじめ,高容量の正極材料の事業参入を表明した住友化学。同社の電池部材事業部 事業部長の赤堀金吾氏に,材料メーカーから見た市場動向や今後の方向性を聞いた。(聞き手は狩集 浩志=日経エレクトロニクス)
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第1回 GSユアサ:引き合いが強く,電池の生産が追いつかない
ジーエス・ユアサ コーポレーション 沢井研氏
自社で生産するほか,他社との協業によってLiイオン2次電池事業の拡大を図るジーエス・ユアサ コーポレーション(GSユアサ)。三菱自動車と三菱商事との合弁で設立したリチウムエナジー ジャパンでは電気自動車向けを,ホンダとの合弁で設立したブルーエナジーではハイブリッド車向けのLiイオン2次電池を生産す…