半導体製造 プロセス技術や工場の動向を知るための
 
大下 淳一=日経マイクロデバイス
2009/10/30 00:00
出典:日経マイクロデバイス、2009年6月号 、pp.33-34 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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(前回から続く)

22nm世代のLSI配線への導入を目指す

 (3)LSI配線では,最大電流密度が109A/cm2以上とCuに比べて1000倍大きいカーボン・ナノチューブの特徴を生かせる(図8)。半導体先端テクノロジーズ(Selete)が開発に力を入れている注6)

注6)NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)がSeleteに委託したMIRAIプロジェクトの一環である。

図8 Cu配線の限界を乗り越える
カーボン・ナノチューブやグラフェンは最大電流密度が大きいため,Cuでは対応が難しい世代のLSI配線に対応できる。MIRAI-Seleteのデータに本誌が注釈を加えた。
[画像のクリックで拡大表示]

 まずは,多層配線の各層をつなぐビアへの適用がターゲットになる。ここでは,従来500℃付近だったカーボン・ナノチューブ・ビアの成膜温度を400℃ へ下げられるようになった(図9)。触媒や原料ガスの圧力などの成膜条件を最適化することで実現している。ビアの抵抗値はWプラグ並みに低減しており,Cuビアの水準を狙えるところまできた。

図9 成長温度を400℃へ低温化
成長温度が下がったことで,MOS FETのコンタクト・プラグへの適用も見えてきた。シリサイド電極にダメージを与えずにプラグを形成できる。MIRAI-Seleteのデータに本誌が注釈を加えた。

 Seleteは,2013年ごろにロジックLSIへの適用が始まる22nm(ハーフ・ピッチ32nm)世代での量産導入を目指す。「2010年度までに,Cuビアをしのぐ特性を300mmウエーハで実証する」(富士通研究所 ナノエレクトロニクス研究センター主任研究員の二瓶瑞久氏)狙いである。富士通はこれと並行して,LSIの横方向配線にグラフェンを適用する開発を進めている注7)

注7)JST(科学技術振興機構)/CRESTプロジェクトの一環である。グラフェンも最大電流密度が108A/cm2以上と高い。

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