フレキシブル・デバイスでは,溶媒に混ぜてインク状にできるカーボン・ナノチューブの特徴が生きる。塗布法でパターンを形成できるからだ。フレキシブル・デバイス向けで開発が盛んな有機材料に比べて,二つの優位性がある。第1に,キャリヤ移動度が高く,フレキシブル基板上でも高速トランジスタを形成できる。塗布法による有機材料では100cm2/V・sを超えるキャリヤ移動度を得ることは難しいが,カーボン・ナノチューブではその水準を狙える。第2に,特性の経時変化を抑えやすい。
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