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カーボン・ナノチューブとグラフェン,突き抜けた物性をデバイス開発に生かす

第2回:フレキ・デバイスへの応用,注目材料“グラフェン”

  • 大下 淳一=日経マイクロデバイス
  • 2009/10/28 00:00
  • 1/2ページ
(前回から続く)

フレキ基板に塗布法でFETを作製

 (2)フレキシブル・デバイスでは,溶媒に混ぜてインク状にできるカーボン・ナノチューブの特徴が生きる。塗布法でパターンを形成できるからだ。フレキシブル・デバイス向けで開発が盛んな有機材料に比べて,二つの優位性がある。第1に,キャリヤ移動度が高く,フレキシブル基板上でも高速トランジスタを形成できる。塗布法による有機材料では100cm2/V・sを超えるキャリヤ移動度を得ることは難しいが,カーボン・ナノチューブではその水準を狙える。第2に,特性の経時変化を抑えやすい。

 印刷技術を使って,フレキシブル基板にカーボン・ナノチューブFETを作製する取り組みを進めているのがNECである(図4)。同社は2009年2月に「オール印刷プロセス」によるカーボン・ナノチューブFETを試作し,その動作を実証した(図5)。チャネルのほか電極や絶縁膜などデバイスのすべての構成要素を,プラスチック基板に塗布法で形成した。プロセス温度は全工程を通じて200℃以下である。

図4 フレキシブル基板にカーボン・ナノチューブFETを形成
カーボン・ナノチューブは溶液中で分解したり変質したりしないため,インク材料として利用しやすい。写真のフレキシブル基板上のFETでは,カーボン・ナノチューブ・チャネルのみを塗布法で作製している。NECのデータ。
図5 「オール印刷プロセス」を実現
(a)NECは,カーボン・ナノチューブFETのすべての構成要素を塗布法で作製した。(b)伝導型はp型で,キャリヤ移動度が約0.01cm2/V・sのデバイスで103 のオン/オフ比を得ている。NECのデータ。
[画像のクリックで拡大表示]

 キャリヤ移動度が約0.01cm2/V・sの条件では103のオン/オフ比を得ており,チャネル部のカーボン・ナノチューブの密度などを制御すれば,「高いキャリヤ移動度との両立を狙える」(NEC ナノエレクトロニクス研究所 主任研究員の二瓶史行氏)としている。

 同社は,フレキシブル基板に印刷法で形成するカーボン・ナノチューブFETを,5年以内に実用化する意向である。RFIDタグなどへの応用を想定する。今後,「Siチップに比べてどれほど安く製造できるかを検証する」(NEC ナノエレクトロニクス研究所 研究部長の萬伸一氏)。

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