2000年にスタートした「CEATEC JAPAN」は2009年で10回目を迎える。日経エレクトロニクスに掲載されたレポート記事から,これまでの10年のエレクトロニクス業界を振り返る。
【ELECTRONICS2020】CEATECで振り返る,これまでの10年
目次
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2008年:進むべき新たな道を探るメーカーの姿が如実に
「CEATEC JAPAN 2008」には,技術の横展開や異業種との連携によって,新たな価値を生み出す提案が数多く見られた。デジタル家電の今後を模索してきた機器メーカー各社に,いくつかの方向性が見えてきた。
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2007年:数字競争から個性重視へ,消費者の新体験を演出
「CEATEC JAPAN 2007」直前の2007年10月1日に発表された,ソニーの11型有機ELテレビ「XEL-1」。この製品のウリは,最薄部3mmという薄さを生かしたデザインにある(01)。会場でも,画質だけでなくその薄さに注目が集まっていた。
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2006年:奇麗・カッコイイが当たり前に,次の戦場はネット対応
「CEATEC JAPAN 2006」の「顔」は,やはりテレビだった。特にテレビの画質を左右するパネルについては,例年通り多くの耳目が集まった。国内の大手テレビ・メーカー5社が共同で設立したテレビポータルサービスが2007年2月の開始を発表した,テレビ向けポータル・サービス「アクトビラ」も話題となっ…
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2005年:脱マンネリへの挑戦,要素技術に見る民生機器,次の一手
デジタル民生機器市場を発展させる「次の一手」は何か。「CEATEC JAPAN 2005」で来場者の注目を集めたのは,家電や部品メーカーが展示した,さまざまな要素技術だった。
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2004年:デジタル家電のコア技術,クオリティーを数字で競う
「CEATEC JAPAN 2004」では,「世界最大」「世界最高」といった分かりやすい特徴や数字を前面に出した展示が目立った。デジタル家電の可能性に懸け,研究開発や製造設備に積極投資してきた企業が成果を数字として具体化させ始めたのだ。
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2003年:デジタル家電に活力,電子機器の未来を託す
「CEATEC JAPAN 2003」の会場には,携帯電話機とデジタル家電の次世代を狙う開発品がズラリと並んだ。国内エレクトロニクス産業全体の生産金額を,2003年に入って増加に転じさせるのに大きな役割を果たしたこれらの機器に寄せる期待は,出展者,来場者の双方とも高かった。
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2002年:薄型テレビに託す次世代家電の夢
どこもかしこもテレビ。「CEATECJAPAN 2002」は,PDPや液晶パネルを使った薄型テレビで埋め尽くされた。もともと力を入れていたシャープや日立製作所だけではない。慎重な姿勢だったソニーまでもが,薄型テレビを展示のメインに据えた。40型以上で50万円を超えるにもかかわらず順調に出荷台数を伸ば…
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2001年:同時多発テロなどの逆境にも負けず,デジタル家電の次の技術を追う
「CEATEC JAPAN 2001」は,米国のITバブルの崩壊や, 直前の9月11日に米国で発生した「同時多発テロ」といった逆境の中で開かれた。ところが,メーカー各社の展示は活気にあふれ,5日間で15万8830人の入場者を集めた会場は熱気に包まれた。
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2000年:Bluetoothとディスク録画機,そしてケータイが席巻
「CEATEC JAPAN」は,35年の歴史がある電子機器・部品の展示会「エレクトロニクスショー」と,コンピュータ関連の展示会「COMJAPAN」が統合して生まれた総合展示会である(01)。CEATECは「Combined Exhibition of AdvancedTechnologies(先端技…