波紋のアニメが魅惑的
ホーム画面が現れると,視界は明るくクリアになる。色彩は鮮明で,印象的な明るさだ。画面の下部には,はっきり識別できる五つのアイコンが並んだ領域(「ドック」)がある。画面上部の左隅には携帯電話事業者のブランド名(Sprint)があり,中央に時計,右には無線LANや通信方式(CDMA2000 1x EV-DO Rev.A),信号強度や電池残量を示すアイコンをまとめて配置している。画面下部のアイコンのうち四つは,電話,連絡先,メッセージ,カレンダーであることがすぐに分かる。それを説明する文字はない。
Chris:実際に使ってみて,もっと多くのアプリケーションにアクセスするという機能が判明した後でも,右下のアイコンは何を表現しているのか読みとれない。デザインが悪い。ホーム画面に指で触れて,表面から指を離すと,水面の波紋のようなアニメーションが表示される。これはちょっと癖になる操作で,ユーザーを楽しませるだけのものだ。Chrisが「Free Interaction」と呼ぶ,ユーザーを感情的に満足させる以上の機能がほとんどないデザインの好例である。このほかにもPalm Preには,次のようなFree Interactionがある。
・アイコンなどを指で横へ引きずるように動かすと,ホーム画面の端で跳ね返ったり,縮んでから元に戻ったりする
・多くのアプリケーション・ソフトウエアが並んだ「ランチャー・パレット」の中身を画面の端に向かって弾くように動かすと,物理的に動いたり,縮んで元に戻ったりする
画面間の遷移の大半は,片手で容易に実行できる。これは素晴らしい。Palm Preは指と手のひらの間にうまく収まり,親指が自由になっていろいろな操作ができる。
―― 次回へ続く ――