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迷走するB-CAS見直し,2011年までの新方式実施は微妙

野澤 哲生=日経エレクトロニクス
2009/07/21 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2009年6月1日 、pp.71-75 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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デジタル放送のスクランブルや有料放送のユーザー認証に使われてきたB-CAS方式。地上デジタル放送では当初から「暫定的な方式」だった。ところが,見直し議論は6年間も迷走を続けている。最近になって見直しの技術的な方向性は固まりつつあるものの,2011年7月のアナログ放送停止までに新たな方式を実施できるかどうかは不透明な情勢だ。しかも,変更に伴い新たなコスト負担が発生する点や関係者の利害が一致しない「同床異夢」は変わっておらず,さらなる迷走の可能性も残っている。

 既に6000万枚以上が発行されたとみられる,デジタル放送受信用のB-CAS(BS conditional access systems)カード(図1)。2009年3月には世帯普及率も60%を超えた。

図1 既に6000万枚以上を発行したB-CASカード
図1 既に6000万枚以上を発行したB-CASカード
地デジ専用カードは,2005年10月に発行され始めた。累計発行枚数は,2008年3月時点で 約396万枚に達している。

 その一方で,B-CAS方式は見直し議論が2003年から6年越しに進められてきた。B-CAS方式自体が地デジのRMP(rights management & protection)方式としては暫定措置として採用され,地上デジタル放送(地デジ)の視聴者があまり増えないうちに見直すというのが放送事業者やメーカーの当初の姿勢だったためだ。

 2009年4月にようやく,この見直し議論の技術的な枠組みがほぼまとまった。具体的には,(1)地デジについて,B-CAS方式と併用する新方式を導入する。新方式では受信端末にソフトウエア的に設定した暗号鍵を使って視聴可能にする,(2)新方式の暗号鍵は現在のB-CASカードの発行会社とは別の非営利組織が管理する,(3)テレビなどの受像機メーカーはB-CAS方式とソフトウエア方式のどちらかを選べるようにする,というものである。

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