ドイツBMW社は第39回東京モーターショーで、「MINI Concept Tokyo」を発表した。フランクフルト・モーターショーで発表した「MINI Concept Frankfurt」をベースに「できるだけ小さくしつつ、必要なスペースを確保する」ことを目指した。「ピクニックに出かけるというシーンを想定したもので、あくまでもショーカー」だという。


図1◎「MINI Concept Frankfurt」
 
図2◎サイドビュー

 ルーフにはピクニック用のテーブルと折りたたみ椅子2脚が積まれており、ルーフ後部を後方に引きおろして取り出す。荷室にはティーセットを収納できるボックスを床下に配置し、後部サイドウインドーに取り付けた収納ボックスにはティーバッグやスプーンなどの小物を収納する。そのほか、荷室に後部サイドウインドーに引っ掛ける多機能収納ボックスをセットし、スポーツ用品などを入れることもできるという。


図3◎リアビュー
 
図4◎サイドウインドーに取り付けた収納ボックス。取り外すことも可能。

 運転席と助手席はアームでセンターコンソールと結合しており、宙に浮いているように見える遊離型シートとした。フロアスペースが広がり、後席の乗員が足を伸ばせる。後席への乗降のためフロントシートを前方に移動すると、同時に自動で回転しシートの背もたれがセンターに移動するため、乗り降りが容易になる。また、後席用のテーブルがアームで運転席の下に結合されており、ピクニックシーンでは運転席を基軸にしてテーブルを外に伸ばすことも可能。


図5◎「パラレログラム キネマティック」のヒンジを使ったドアと、センターにアームで接合したシート。

 タイヤをボディの一番外側に配置し、サイドドアの幅を1600mm以上と全長に比べて大きくした。サイドドアの開閉角度は狭いが、「パラレログラム キネマティック」と呼ぶヒンジを採用し、ドアを開くと前方に移動しながら旋回するため開口部は広い。後部ドアはFrankfurtモデルと同様に観音開きとし、パラレログラム キネマティックの採用で広く開口し、荷物や収納ボックスを出し入れしやすくした。


図6◎インパネ。ダッシュボード中央には大きな速度計「Center Speedo」を配置した。中央部分が回転し、裏面にはナビゲーションなどを表示できるディスプレーになっている。両端のエアコン吹き出し口を囲むクローム製リングは倒すとカップホルダーになる。