トヨタ自動車は第39回東京モーターショー(一般公開日:2005年10月22日~11月6日)に、コンセプトカー「FSC」を出展すると発表した。全高は1520mmと低く、「セダンでもミニバンでもない革新的なフォルム」(トヨタ)を採用した。6名乗車ながら大人4人が快適に過ごせることを最優先し、車両後部は2名用シートの「ミニバンモード」、荷室優先の「ワゴンモード」、4名乗車優先の「セダンモード」に変化する。

図1◎「FSC」。ボディサイズは全長4670×全幅1800×全高1520mmで、ホイールベースは2800mm。

 バックドアにもセダンとミニバン両方の良さを取り入れ、「電動スマートバックゲート」を採用した。通常のセダンのようにパネル部分のみを開閉できるほか、ウインドーも含めたバックドア全体の開閉も可能。室内は空間の広さを強調するために、ドアトリムに照明をライン状に配置。ルーフ内にもスポット照明を設定し、ラウンジ空間のように演出した。

 トヨタではデザインコンセプトとして「Vibrant Clarity」(Vaibrant:活発な、Clarity:明快な)を掲げている。FSCはそのVibrant Clarityを最大限に具現化したコンセプトカーで、運転の楽しさや使い勝手を兼ね備えた車両を目指したという。


図2◎車体の上半分は「柔」、下半分は「剛」と、一つの面で異なる表現を組み合わせている。

図3◎ステアリング前にマルチディスプレイを備え、その周りには独自のリングメータを設定した。そのほか、遠方表示システムやタッチセンサなども備える。