マツダは、第39回東京モーターショー(一般公開日:2005年10月22日~11月6日)に出展するコンセプトカー「先駆」で、ガラスルーフ後部とリアハッチ下部に透過型の太陽電池システム「透光ソーラーシステム」を採用した。合わせガラス内に色素増感型の太陽電池を組み込むことで透過性を持たせたのが特徴。「開発は終わっており、生産性を検討している段階」(担当者)としている。

 色素増感型の太陽電池は、透過性やデザイン性に優れることから、次世代の太陽電池として期待されている(関連記事)。従来は難しかった曲率を持たせた設計も可能であるため、今回のようになだらかに曲がったガラスルーフにも採用できたという。

 同社は2001年に発売したセダン「センティア」で、世界で初めてサンルーフ部に太陽電池を採用しており、その後「ミレーニア」でも採用している。これらの太陽電池システムは透過型でなかったが、今回は透過型に進化させた。
 


図1◎ガラスルーフ後部の「透光ソーラーシステム」。後部座席上部のガラスに採用した。


図2◎ガラスルーフを外から見たところ。シートが赤く透けて見える。

 

図3◎先駆のステアリング。外側の赤い部分のみが回転し、内側の操作部は固定。2段式のインパネの上部には、3個の横長の小型液晶パネルを採用した。左右のパネルはサイドの死角を表示する。中央のパネルは、発進時にはリア映像を、夜間は赤外線カメラの映像を表示する。