ビッグデータ活用をうたう
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スタッフの移動量を可視化
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ペンダント型Bluetoothモジュールを利用する
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ナースコールの呼び出し回数や種別をデータ化
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 ナースコールシステム大手のケアコムは、医療機関における看護業務を「見える化」し、業務改善につなげるソリューションを2016年春から提供する。ビッグデータ活用型ソリューションとして「国際モダンホスピタルショウ2015」(2015年7月15~17日、東京ビッグサイト)に出展した。

 看護業務は院内業務の中でも「担当者が多く、人件費もかかり、医療事故を招きやすい業務でもある。にもかかわらず、定量的な分析に基づく業務改善は遅れていた。その分、効率化の余地が大きい“宝の山”でもある」(ケアコム)。提供するのは、看護スタッフの動線を可視化する「業務量マネジメント支援ソリューション」と、ナースコールの履歴を蓄積し分析可能とする「新ナースコール履歴管理ソリューション」の2種類。

 業務量マネジメント支援ソリューションでは、ID付きのペンダント型Bluetoothモジュールを看護スタッフに持たせる。スタッフが病室を訪れるたびに、病室に設置したアクセスポイントを介して訪室履歴がサーバーに蓄積される仕組みだ。これにより、どのスタッフがどのような頻度でどの病室に足を運んだかを可視化。これを基に「多くの看護を必要としている患者を特定したり、その患者の病室がナースステーションから最適な位置に配置されているかを分析したりできる」(ケアコム)。

 このソリューションに使うペンダント型Bluetoothモジュールは、同社が2016年春から提供する「位置情報検知ソリューション」にも活用する。院内での患者やスタッフの位置情報を検知し把握するもので、ペンダント型に加えてリストバンド型のBluetoothモジュールも用意する。

 新ナースコール履歴管理ソリューションでは、ナースコールが押されるたびにその履歴をサーバーに蓄積。患者ごとの呼び出し回数やその内容(一般、トイレ介助、点滴終了など)を分析する。これを看護業務の効率化につなげたり、患者の容体のモニタリングに活用したりする。離床センサーなど、各種センサーで取得した患者データも取り込めるという。