展示品
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 エコー電気は、「第6回 医療機器 開発製造展」(2015年6月24~26日、東京ビッグサイト)において、5秒でドライアイを診断できる医療機器「SMTube」を展示した。機器の先端部を下眼まぶたにたまった涙液(涙液メニスカス)に5秒浸すだけで、涙液量を調べられる。患者への苦痛が少なく低侵襲であることが特徴だ。

 同社によれば、従来の検査法(シルマー試験)は、細い紙(ろ紙)の一端を少し折り曲げて下眼まぶたに挟み、5分間まぶたを閉じる必要があった。痛みも感じるという。

 SMTubeが極めて短時間で涙液量を調べられる理由は、その構造にある。涙液を吸収する厚さ約0.3mmの吸収剤をテープで挟み込み、作業可能な形状にすると同時に液量を計測する目盛を付けている。先端部を涙液に浸すと、毛細管現象により涙液が吸収され、吸収剤に含まれた指示薬が涙液を染色しながら中央方向に移動する。その距離をテープ表面に記されている目盛りで読み取れば、涙液量が分かるという仕組みだ。

 この構造は、同社が長年手掛けてきたテープ製品などの粘着製品加工技術により実現した。「粘着性があるものをプレスして型抜きする技術が生きた」(同社の説明員)。吸収剤を挟み込むテープの種類の選択や、プレス圧のかけ方などにもノウハウがあると語る。

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タイトルと本文の一部を取材先からの申し入れを受けて修正いたしました。記事は修正済みです。