HoloLens(写真:Microsoft社)
HoloLens(写真:Microsoft社)
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作戦会議でHoloLensに表示された映像、その1(写真:Microsoft社)
作戦会議でHoloLensに表示された映像、その1(写真:Microsoft社)
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作戦会議でHoloLensに表示された映像、その2(写真:Microsoft社)
作戦会議でHoloLensに表示された映像、その2(写真:Microsoft社)
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 2015年1月に発表され、大きな注目を集めたARグラス「HoloLens」。米Microsoft社が開発中の、装着者にAR(拡張現実感)を提供するメガネ型端末である。半透明のバイザーに3次元(3D)映像が表示され、視界にその映像が重なって見える。2015年6月16日から開催されたゲーム業界の展示会「E3 2015」で試すことができたので、装着感なども含めてレポートしたい(発表資料)。なお、体験時の写真撮影は禁止されていたため、本稿では同社提供の写真を掲載する。

 同社の据置型ゲーム機「Xbox One」向けに2015年10月27日に発売される、人気FPS(一人称視点シューティング)シリーズ最新作「Halo 5 Gardians」に関するデモを、HoloLensを利用して実施した。はじめに、左右の瞳孔間の距離を双眼鏡のような器具で測り、その結果を記したカードを手渡された(筆者の数値は64)。その後HoloLensを装着してMicrosoft社の展示ブース内の通路を進んだ。
 
 通路は基地風に作られていた。誘導用のマーカーがHoloLensに表示される。マーカーには距離を示す数値が表示され、移動や向きによってリアルタイムに数値が変化した。通路の突き当たりで壁を見るように促されると、モニターのような形状をした窪み部分に、格納庫の映像が重なるように表示された。その格納庫では、宇宙戦艦が整備されていた。HoloLensを装着した頭部を前後左右に動かしても、映像はずれなかった。

 通路は作戦室のような小部屋に続いていた。部屋の中央には6人が向かい合って立っているテーブルがあり、全員が到着したところで立体映像が表示されて作戦の説明が始まった。テーブルの中央に兵士や建物が立体映像で表示される、SF映画でおなじみの光景が目の前で展開された。HoloLensを通して眺めたテーブルの上に、CG(コンピューターグラフィックス)をマッピング(重畳)しているわけだが、現実世界に違和感なく溶け込んでいた。

 ここで筆者は、再び頭を動かしたり、左右に数歩ずつ動いたり、テーブルすれすれまで頭を下げたりしてみた。すると、兵士や基地の映像が、そこに存在するかのように角度が変わって見えた。ただし、筆者の隣にも別の体験者がいるため、左右60度以上の角度をつけて回り込むことはできなかった。

 任務の概要説明が終了すると、HoloLensを外すように指示され、体験が終了した。その後、別の部屋に移動となり、Xbox Oneを用いた「Halo 5」の試遊が始まった。