ディスプレー分野で世界最大の学会「Society for Information Display(SID)」(2015年5月31日~6月5日、米国サンノゼ)の基調講演で最後に登壇したのは、韓国LG Display社Senior VP and CTOのIn Byeong Kang氏だった。LG Display社は、世界最大級の液晶パネルメーカーであるとともに、大型テレビ用の有機ELパネル事業で孤軍奮闘している。
Kang氏は将来の生活空間で求められるディスプレーとして、下記を挙げた。
・窓ディスプレー
・天井ディスプレー
・ミラーディスプレー
・台所ディスプレー
・車載ディスプレー
・紙のようなフレキシブルディスプレー
・巻き取れるディスプレー
・机ディスプレー
・ホログラムディスプレー
・折りたためるディスプレー
・商用ディスプレー
・大画面透明ディスプレー
・ウエアラブルディスプレー
これらをまとめて、「家」「オフィス」「移動中」「街中」で使えること、「曲げられる」「巻き取れる」「折りたためる」「透明である」という機能を持つこと、そして優れた表示品質を実現できることが、次世代のディスプレーには求められるとした。
こうした性能・機能を同時に実現できるディスプレー技術は何か。「その答えは有機ELディスプレーである」と、Kang氏は主張した。特に、形状がフレキシブル(曲がる)かつ透明で、優れた表示品質が得られるという点では、有機EL技術に優位性があるとする。