講演する大川氏
講演する大川氏
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 米Vital Connect社 Vice President and General Managerの大川雅之氏は、「『ウエアラブル』の本質を議論する 2015 ~“使い手”の視点から真価を探る~」(2015年5月26日、主催:日経デジタルヘルス)で講演し、自らが日本の医療市場に参入した際の障壁などについて語った。

 Vital Connect社は、ネットワークコントローラチップなどの半導体設計・製造を手がけていた企業の出身者が立ち上げたベンチャー企業。ウエアラブルセンサー「ヘルスパッチMD」の日本における医療機器の第三者認証を2015年2月に取得、同年3月に国内販売を開始した(関連記事)

 ヘルスパッチ MDは、再利用可能なモジュール部分と使い捨てのパッチ部分で構成、心電図(単極)や心拍数、呼吸状態、体表面温度、姿勢、歩数、体動といったさまざまなデータを計測・記録できる。これらのデータを組み合わせて消費カロリーやストレス、睡眠段階などを調べることも可能だ。Vital Connect社が販売するのはあくまでセンサーで、同センサーを利用したサービスはパートナー企業が提供する形となる。

 Vital Connect社がヘルスパッチ MDで日本市場へ参入するに当たっては、大きく3つの障壁があったという。(1)国内での医療バックグラウンドの希薄さ、(2)関連法の理解、(3)市場性、である。