講演する杉本氏
講演する杉本氏
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レーザアイウエアで手術支援画像を3D空間提示(写真提供:神戸大学)
レーザアイウエアで手術支援画像を3D空間提示(写真提供:神戸大学)
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没入型ホログラフィック3D表示システムも活用(写真提供:神戸大学)
没入型ホログラフィック3D表示システムも活用(写真提供:神戸大学)
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 ヘッドマウントディスプレー(HMD)にウエアラブル端末、拡張現実感(AR)、3Dプリンター…。これら最先端の技術を駆使し、近未来の手術を先取りしているのが、神戸大学大学院 医学研究科 特務准教授の杉本真樹氏のグループだ。ここにきて、レーザーで網膜に直接描画する画像提示機構を備えるウエアラブル端末「レーザアイウエア」を、世界で初めて外科手術に導入。実際の手術と同時並行で、患者の臓器立体モデルを用いた手術訓練を同じ手術室内で行う“シンクロ手術(Synchro-surgery simulation)”も世界に先駆けて実施した。

 杉本氏は「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術講演(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)の「IT外科の最前線:低侵襲手術を支援する3D画像と臓器立体モデル」と題するセッションに登壇。「3D拡張現実と生体質感3Dプリンティングによる直感的手術支援」と題し、これら最新の成果を紹介した。

 同氏らはかねて、外科手術にさまざまなナビゲーションツールを導入してきた。大きく3種類がある。術者が必要とする情報の(1)入力(input)を担う技術、(2)提示(output)を担う技術、(3)フィードバック(feedback)を担う技術、である。