8年ぶりの開催となる「第29回日本医学会総会 2015 関西」(2015年2~4月)。学術講演や学術展示は、2015年4月11~13日に開催される。この中からデジタルヘルス関連の話題をレポートしていく。
日本医学会総会 2015 関西
学術講演・学術展示は2015年4月11~13日に京都国際会館などで開催
目次
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「老化ではなく“老い”に注目しよう」と日野原重明氏
2015年4月に学術講演・展示が開催された「第29回 日本医学会総会 2015 関西」(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)。特徴の1つは、医療従事者だけでなく一般市民の参加を重視したことだった。3月28~4月5日に神戸市で開催された一般公開展示「未来医XPO ‘15」には、約30万…
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島津とオムロン、患者や看護師とバイタルデータを自動連携
島津エス・ディーとオムロン ヘルスケアは、病院のベッドサイドで、体温・血圧などのバイタルデータを患者や担当看護師と自動的にひもづけて収集できる「バイタルデータ ターミナル」を共同開発。「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術展示(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)に参考出…
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キヤノンが医療用4Kディスプレー、乳がん診断に威力
キヤノンは、医療用途に向けた4K(4096×2560画素)対応の30型液晶ディスプレーを開発し、「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術展示(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)に参考出展した。マンモグラフィ(乳房X線撮影)画像や病理画像、X線CT画像などの表示用途で201…
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「社会全体が医療を担う時代が来る」、京大の黒田氏
「医療が社会に埋め込まれ、社会全体が医療従事者に取って代わる。そんな“ソーシャルホスピタル(Social Hospital)”がこれからの医療の姿だ」――。
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「クロネコヤマト」が見守りサービス大手になる日
高齢者見守りサービスの主役を担うのは、運輸業者かもしれない――。そう感じさせる取り組みを、ヤマト運輸が進めている。個人宅への宅配サービスを活用した、独居高齢者の見守り支援だ。「圧倒的な訪問件数の多さを、高齢者の孤独死防止につなげる」。同社 代表取締役社長の長尾裕氏はこう狙いを語る。
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ICTによる医・薬・患情報連携が良薬を育てる
徳島文理大学の飯原なおみ氏が講演
「ICTによる調剤情報の利活用が薬の最善なリスク・ベネフィットバランスに寄与する」――。徳島文理大学 香川薬学部教授の飯原なおみ氏は、「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術講演(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)において、「良薬は『調剤情報』利活用の仕組みが左右する」と…
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「ロボットスーツHAL×iPS細胞」、山海氏が意欲
「ロボットスーツHALと再生医療を組み合わせた複合療法の実現を目指す。iPS細胞との連携も視野に入れる」――。CYBERDYNE 代表取締役社長の山海嘉之氏と、京都大学 iPS細胞研究所 教授の山中伸弥氏。サイバニクスと再生医療を融合させた新しい医療の実現に向けて、2人の異才がタッグを組む
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パソコン・スマホが最新の医療機器に
産総研の鎮西氏が講演
パソコンやスマートフォン、ウエアラブル端末、3Dプリンター…。こうした民生機器と既存の医療機器を組み合わせた医療イノベーションが起りつつある。産業技術総合研究所 健康工学研究部門副研究部門長の鎮西清行氏が開発した医療機器用ソフトウエアキット「SCCToolKit」(Small Computings…
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2050年、医療者が人工知能とロボットで代替される日が来るか?
2020年には世界で500億のデバイスがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)やビッグデータ、指数関数的に進化する言われる人工知能(AI)など、近未来の生活を激変させるICT技術は、医療の領域でも大きな変革をもたらすとされる。「第29回 日本医学会総会 2015 関…
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8Kカメラで脳外科手術、NHKが映像公開
全国から集まった多くの医療従事者が行き交う会場内のコンコースに、85型の巨大ディスプレー。NHKは、2015年2月に実施した脳外科顕微鏡手術を8K(8000×4000画素級)カメラで撮影した様子を、「第29回 日本医学会総会 2015 関西」(学術講演・展示は2015年4月11~13日、国立京都国…
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「医師も患者も“情報ドナー”に」、学生チームが訴え
「このまま個人の医療情報を抱えこんでいては、守っているつもりが、奪われてしまうことになりかねません。患者も医療従事者も“情報ドナー(information donor)”に!」。多くの医療従事者を前に切々と訴える薬学生の姿が、そこにはあった――。
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これぞ近未来の手術、ウエアラブルや3Dプリンターを駆使
ヘッドマウントディスプレー(HMD)にウエアラブル端末、拡張現実感(AR)、3Dプリンター…。これら最先端の技術を駆使し、近未来の手術を先取りしているのが、神戸大学大学院 医学研究科 特務准教授の杉本真樹氏のグループだ。ここにきて、レーザーで網膜に直接描画する画像提示機構を備えるウエアラブル端末「…
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がんだけを光らせるスプレー、手術検体で効果確認
東京大学大学院 医学系研究科・薬学系研究科 教授の浦野泰照氏は、同氏らが開発した手術中にがん細胞だけを光らせるスプレー蛍光試薬について、乳がん患者の手術検体で有効性を確かめた。国内外約30の医療機関と共同研究を進めており、近く事業化に向けた組織を立ち上げる。
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手のひらサイズの非侵襲血糖値センサーが登場
日本原子力研究開発機構は、手のひらサイズの非侵襲血糖値センサーを開発した。中赤外レーザーを小型化・高出力化して実現したもので、臨床に求められる測定精度を満たすことを基礎的な実験で確認した。医療機関や公共施設、個人などでの利用を想定しており、臨床試験の準備や医療機器メーカーとの協業を進めたい考え。
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CYBERDYNEが“モバイル心電・動脈硬化計”、早期発売へ
ロボットスーツ「HAL」などを手掛けるCYBERDYNEは、手のひらサイズで持ち運びでき、家庭や職場で使える心電・動脈硬化計を「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術展示(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)で初披露した。心電図と動脈硬化度を、非侵襲で手軽に測定できる。今後…
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デンソーが手術支援ロボ参入、術者の腕の震えを軽減
デンソーは、手術支援ロボット事業に参入する。信州大学および東京女子医科大学と共同開発した自動追従型手台「iArmS(アイアームス)」を2015年4月に発売する。脳神経外科や耳鼻咽喉科などでの利用を想定し、定価は980万円。「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術展示(2015年4月11~…
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ヤフー、ライフログアプリを2015年初夏から提供
「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術講演(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)の「医療とIT ~近未来の医療はこう変わる~」と題するセッションでは、ヤフー 取締役副社長の川邊健太郎氏が登壇。「ビッグデータで病気の予防を ~ヤフーが取り組むヘルスケア~」と題して講演した。
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「人工知能は医療の未来に大きく貢献」、元京大総長
元京都大学総長の井村裕夫氏(京都大学名誉教授)は「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の会頭講演に登壇。「日本の未来のために、いま医学・医療は何をすべきか」と題して講演した。
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京大の山中伸弥氏、iPS細胞の医療応用の最前線語る
「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術講演(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)の開会講演では、2012年のノーベル生理学・医学賞受賞者で京都大学 iPS細胞研究所 所長・教授の山中伸弥氏が登壇。「iPS細胞研究の現状と医療応用に向けた取り組み」と題して講演した。
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「ゲノム医療」「先制医療」「再生医療」などをテーマに開幕
医学・医療分野で日本最大の学会・展示会である「第29回 日本医学会総会 2015 関西」が2015年4月11日、国立京都国際会館(京都市)をメイン会場に開幕した。会期を通じ、医療従事者など約4万人の参加を見込む。関連イベントを大阪市と神戸市で開催するなど、100年以上の歴史を持つ医学会総会として初…