図1 Smart B-Trainerの外観
図1 Smart B-Trainerの外観
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図2 右耳部に配置した心拍センサー
図2 右耳部に配置した心拍センサー
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 ソニーは、ランニングによるトレーニングに向けたウエアラブル端末「Smart B-Trainer」を開発した。音楽再生機能に心拍センサーを組み合わせたイヤホン型のデバイスで、心拍数に応じて再生する音楽を自動で選曲してくれる。「2015 International CES」で参考出展した(図1)。

 ランニングによるトレーニングでは、心拍数をある数値範囲で維持すると効果的とされる。今回ソニーは、音楽で演奏のテンポを示す「BPM(beats per minute)」に着目した。心拍数に応じて再生する音楽を変えることで、「テンポよくランニングできるようになる」(同社の開発担当者)。

テンポを変えて心拍数を調整

 Smart B-Trainerは、いくつかのトレーニングメニューを用意している。音楽のBPMを調整することで、心拍数を目標値に向けて上げたり下げたりする。具体的には、心拍数を上げたい時は、BPM値の大きなアップテンポの音楽を選曲する。

 例えば、心肺機能を高めるメニューでは、「心拍数を上げて負荷を高めたいのでテンポの速い音楽を選んで流す」(同担当者)という。持久力を向上させるメニューでは、「心拍数を上げ過ぎないようにBPMが一定以下の音楽を選曲する」(同)といった具合だ。

 Smart B-Trainerは、心拍センサーやGPS、トレーニングメニューのデータなどを内蔵しており、スマートフォンを持たずに単体でトレーニングできるという。心拍センサーは右耳に装着するイヤフォン部に備えた(図2)。心拍センサーはLED光源と受光部から成り、体内からの反射光から心拍数を推定する。Smart B-Trainerには、ランニングの子走行時間や走行距離などを伝える、トレーニングそのもののガイダンス機能も備える。

 製品化は今のところ未定。心拍センサーやGPS以外にもセンサーを搭載しているようだが、詳細は明らかにしなかった。1回の充電で駆動できる時間も未公表ながら、Bluetoothを使った一般的なワイヤレスのイヤフォンと同等の駆動時間を目指すという。