講演するMary Corbett氏
講演するMary Corbett氏
[画像のクリックで拡大表示]

 メディカル・ジャーナリストのMary Corbett氏は、「次世代薬局サミット2014 ~地域包括ケア時代の“健康管理ステーション”へ~」(2014年12月2日、主催:日経デジタルヘルス)で、薬剤の取り扱いだけにとどまらない、米国の薬局の最新事情を解説した。

 Corbett氏によれば、米国の薬局は近年、さまざまな食料品や日用品を扱うスーパーマーケットのような存在として顧客を獲得してきたが、最近になって、他の雑貨店などとの差異化が始まったという。米国ではオバマケア(医療保険制度改革)による医療保険加入者の増加やベビーブーマーの高齢化により、主治医の不足がますます深刻化している。こうした社会背景から、薬局には、医療に関するさまざまな機能をワンストップで提供できることが求められるようになったからだ。

 例えば、米CVS Health社は、2000年代後半から、看護師などによる軽症の診察や予防接種を受けられる「Minute Clinic」と呼ぶコーナーを設けた薬局店舗を増やしている。夜遅い時間でも対応したり、待ち時間が少なかったりなどの特徴があり、好評を博しているという。同社はまた、社名をCVSから改め、タバコ製品の販売を中止し、話題を呼んでいる。